2009年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻

計測制御工学特論(Control and Measurement)[5207]


2単位
藤村 貞夫 非常勤講師

最終更新日 : 2009/12/01

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 計測制御工学に共通する問題として,信号処理を主とし,その基礎的取り扱いと関連技術について論ずる.これらを学習することにより,計測で得られるデータから有用な情報を抽出する際の考え方や技術を身につけることを主眼とする.また,この応用として,制御において不可欠な系の動特性を求める方法なども学習する.

<授業計画>

 大学院では,特に将来研究者を目指す人は,専門に関する定評のある書籍(参考書)を徹底的に読み込んで理解しておくことが望ましい.将来,研究や仕事を進めている際に何か疑問や問題があったとき,この書籍にまで戻れば全て自信をもって答えられ,そこから再出発して考えを進められるという基盤が形成できるからである.問題があれば基礎・基本に戻って考えるというのが学問(に限らず,物事を進める際)の基本である.

 本講義では,教科書の記述を徹底的に理解する意味で,殆ど全ての数式の誘導を行い,その意味を確認しながら進める予定.

 1− 6 週  フーリエ変換とサンプリング定理

 7−12 週  不規則信号

  13 週   動特性の推定

  14 週   相関関数およびスペクトル推定,線形予測法
 

<成績評価方法及び水準>
 講義で例示するように,文献を深く読むことが習得できているか否かを判定して成績評価とする.具体的には講義に関連した課題を提示し,それに関する解答を式の誘導を含めて板書の上説明させ,質問に完全に答えられるだけ十分に考察してあるかどうかを基に評価する.

<教科書>
森下,小畑著:信号処理,計測自動制御学会編(コロナ社)

<オフィスアワー>
非常勤のため,講義終了後,12階講師控室で20分前後の間.なお,要望があれば,講義の最初にe-mail addressを教えるので,e-mailで質問などをして欲しい.

<学生へのメッセージ>
講義で例示する式の誘導などを,ただ書き写すのではなく,自分で再確認(復習を含め)しながら講義を聴いて欲しい.講義内容を知識として受け取るのではなく,考え方,方法を身につけて貰いたいというのがこの講義の趣旨である.

 

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