2009年度工学院大学大学院・機械工学専攻
☆高分子材料物性特論(Advanced Physical Properties of Polymer Materials)[5201]
2単位 佐藤 貞雄 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 高分子材料は、今や航空宇宙産業から自動車、家電,OA機器、建築用部材、各種包装容器の分野に至るまでその応用範囲は多岐に渡っている.本講では、産学界の研究者に、または高度技術者に要求される高分子材料固有の物性や特性に関する知識を身に付け、与えられた課題に対し独立して対応できる研究能力を養う.
- <授業計画>
- 1.高分子材料の物性と分子構造との関わり(1〜2週)
1-1 高分子を構成する主な元素の原子価と重合 1-2 物性と分子構造との関わり
2.高分子材料の物理的性質(3〜4週) 2-1 熱可塑性と熱硬化性高分子の違いと特徴 2-2 固体及び液体下における結晶性、非晶性高分子及び液晶ポリマーの結晶状態 2-3 融点、流動点及びガラス転移点 2-4 Avrami(等温結晶)の式とOzawa(非等温結晶)の式による相対結晶化度 2-5 結晶化と機械的物性
3.高分子材料の機械的及び力学的特性(2〜3週) 3-1 疲れ強さ(曲げ、ねじり、超音波疲労) 3-2 複合材(含ナノコンポジット、天然繊維複合材)の力学的強度 3-3 相溶性、非相溶性ポリマーアロイの機械的物性
4.高分子材料の熱物性(4〜5週) 4-1 高分子材料のPVT特性と状態式 4-2 定常、非定常下における伝熱 4-3 高分子材料の熱伝導に及ぼす温度・圧力依存性 4-4 流動溶融高分子の熱伝達と無次元パレメーター
5.高分子材料の加工レオロジー特性(4〜5週) 5-1 変形と流れ(応力とひずみ、応力とひずみ速度) 5-2 固体高分子のレオロジー(静的・動的応力緩和とクリープ及び弾性、粘弾性) 5-3 液体高分子のレオロジー(ニュートン流、非ニュートン流、管内の流れ、ダイスウエル、バクレ ープロット、溶融粘度と伸張粘度)
- <成績評価方法及び水準>
- 与えられた課題のリポート(80%)および授業ごとのキーワード(20%)の提出により評価する.高分子材料固有の物性、性能及び特性を理解していること.特にリポートは、与えられた課題が要求している点を的確に捉えて論じ、ちまたの専門書の抜書きは不可、課題に対する個人の所見を重視する。
- <教科書>
- 特に指定しない.授業の進捗状況に応じて資料を配布する.
- <参考書>
- 特に指定しない.
- <オフィスアワー>
- 八王子校舎(12-103号室)の来室は随時可、ただし、次により在室日時を確認して下さい。
内線3518、TEL(直通)042-628-4459、e-mail:at76030@ns.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 各講義セクションにおいて培った経験、研究データ及びトピックスなどを織り交ぜ、具体的な資料を示しながら分り易く講述する。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2009 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|