2009年度工学院大学大学院・機械工学専攻

レオロジー特論(Rheology)[0010]


2単位
北野  武 非常勤講師

最終更新日 : 2009/12/01

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
レオロジーとは<変形と流動>に関する科学であるが、我々の周りにある様々な物質・材料のレオロジー的性質を知ることはこれらの特性の理解と適切な調製・応用法のために重要である。<粘弾性的性質>を示す高分子材料に関するレオロジーはこの工学分野の中心となっている。本講では流動形態とレオロジー測定法、粘性・粘弾性理論等の基本的事項について学習し、高分子溶融液を中心とした液体のレオロジー特性に及ぼす各種因子について知見を広める。続いて複合系、ブレンド等の<多相系>のレオロジーやこれら物質・材料の<成形加工のレオロジー>についても学習する。

<授業計画>
1. 流動と変形に関する基礎事項、レオロジー測定法
2. <粘性・粘弾性理論>、<構成方程式>(各種モデル)
3. 粘弾性流体(高分子溶融液等)のレオロジー特性(粘性、弾性、伸張流動性)
1) ひずみ速度依存性 2)温度依存性 3)分子量依存性 4)時間依存性
5)その他の特性
4. 複合系のレオロジー
1) 粒子複合系 2)繊維複合系 3)各種処理剤の影響 
5. ブレンド・アロイのレオロジー
  1)相溶系 2)非相溶系 3)モルホロジーとレオロジー
6. ポリマー・複合系の成形加工とレオロジー
  1)高せん断速度域でのレオロジー2)特異な流動特性3)配向挙動 4)紡糸のレオロジー
7.電場・磁場下での流体のレオロジー特性
8.食品、ゴム、ゲル等のその他の材料のレオロジー的特徴
9.レオロジー関連の技術・研究に関するトピックス

<成績評価方法及び水準>
提出レポートの内容により評価する。100点満点で60点以上を合格とする。

<教科書>
用意したテキストに基づいて講義の予定である。

<参考書>
レオロジー入門(レオロジー学会)またはポリマープロセッシング・レオロジー入門(大柳康、アグネ承風社)等による多少の予備知識があるのが望ましい。

<学生へのメッセージ>
わかりやすい、丁寧な講義に努めたいと思います。多数の方々の聴講を期待します。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2009 Kogakuin University. All Rights Reserved.