2007年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻

リモートセンシング特論(Remote Sensing , Advanced Course)[6401]


2単位
稲村  實 非常勤講師

最終更新日 : 2007/06/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 人工衛星や航空機から地上や他の惑星を観測するリモートセンシングの中核部分を講義する。すなわち、大気や地上・海洋対象物と電磁波との相互作用と遠隔計測、多次元リモートセンサの原理・構成と不可視情報の画像化、リモートセンシング多次元画像の解析手法、リモートセンシングのおける逆問題、などについて述べる

<授業計画>
 第1回から第3回までは、観測技術とリモートセンサに焦点をあてたリモートセンシング技術の一般的事項に属する部分である。第4回から第12回までは、各種のリモートセンシング画像の利用とそれに伴う画像処理法について、特に重要な処理手法について解説する。

具体的には、以下の内容を予定している。

第1回:リモートセンシングを含む間接画像計測技術一般と波動特性との関係を述べる。

第2回:各波動の特性を地球環境のリモートセンシングへの応用上の視点から特質を整理する。

第3回:地球環境のリモートセンシングでは現在、可視・近赤外波長域、昼間赤外波長域、熱赤外波長域、マイクロ波波長域、での環境観測が行われている。これらの、現在稼働中、または開発予定のリモートセンサに    ついて概観する。

第4回:リモートセンシングにより得られた多重分光画像の代数的処理法とその基礎について説明する。

第5回:環境の土地利用の変化を知る「土地被覆図」の計算機作成手法として、分光パターンの統計的パターン認識手法の基礎とその意味を述べる。

第6回:主なパターン認識手法として、最尤法、線形判別関数法、ユークリッド最短距離法、ニューラルネットワーク、サポート・ベクター・マシン、等を説明する。

第7回:リモートセンシング熱赤外画像とその応用、問題点等の基本事項を解説する。

第8回:リモートセンシング画像の瞬時視野と視野内情報の重要性とその応用、情報取得の可能性について説明する。

第9回:ベクトル画像としての多重分光画像から視野内情報を取得する手法として、数学的には逆問題である「カテゴリー分解」の基本について述べる。

第10回:可視波長域多重分光画像情報を利用する熱赤外画像の補正、空間分解能の改善法に関する処理手法を述べる。

第11回:熱赤外画像の時系列変化の解析による地表下状態の推定法について述べる。

第12回:宇宙からのリモートセンシングでは大気の影響が大きい。大気の分光特性と地球環境観測との関係について論ずる。また、最近の進歩が著しい合成開口レーダー(SAR)画像の応用、特にInSARによる精密地形情報の取得について述べる。

 最後に、人工衛星等に搭載されたセンサからの多次元観測画像、または分光データの解析手法について、物理・数理的な基礎を重視しながら、その補正から環境情報の取得までの処理の実際と現在の問題点について述べる。

<成績評価方法及び水準>
成績は講義での質疑と課題のレポート提出やその内容によって評価する。

<教科書>
自家製「稲村ノート」やプリント、OHP、宇宙航空研究開発機構(JAXA)からのパンフレット等を適時、使用する。

<参考書>
「わかる画像工学(赤塚、稲村、桂井 共編著)」(日新出版)
「リモートセンシング概論(土屋清 編著)」(朝倉書店)
「リモートセンシングの基礎(久世、飯倉、竹内、吉森 共訳)」(森北出版)

<オフィスアワー>
講義開始前30分、同終了後30分

<学生へのメッセージ>
宇宙からのリモートセンシングの技術や手法を地上におろせば不可視情報の画像化を含めた高度な非接触
医用・産業画像計測として応用範囲の広い重要な先端技術の宝庫です。

 

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