2006年度工学院大学大学院・機械工学専攻

熱・統計力学特論(Statistical Mechanics and Thermodynamics)[4402]


2単位
中澤 宣也 教授  
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最終更新日 : 2006/04/06

<授業のねらい>
 ゴムに錘をつけて暖めると縮む。また,断熱的に伸ばすと温度が上昇する。これは何故か。ゴムの長さによるエントロピー変化が鍵である。このような現象の解析に必要な「統計力学」を主題として講義する。気体,液体,固体のようにアボガドロ数(10の23乗)個の構成要素からなる系を記述するには特別の工夫が必要となる。「もの」をミクロな粒子の巨大な集合とし(ゴムは高分子の鎖が多数折れ曲がって出来ている),統計的な手法で物性を記述する方法を学ぶ。特に,ボルツマンのエントロピーの式(S=kBlogW)を軸に,統計力学の基本原理,状態方程式,分配関数,マクロ系の熱力学関係式等について議論する。また固体中の自由電子のように,多数の同種粒子があるときには,個々の粒子をどこまで識別できるかが問題となる。これに関連して量子力学の基礎に触れた後,自然界の粒子がフェルミ統計,ボース統計と呼ばれる全く振る舞いが異なる2種に分類できることを学び,超伝導や超流動等の巨視的な量子現象も話題とする。

<授業計画>
・アボガドロ数個の系の統計的な特質
・エントロピーに関するボルツマンの式
・マクスウェル-ボルツマン分布
・気体の状態方程式
・ミクロカノニカル分布,カノニカル分布,分配関数
・ゴム弾性の模型
・2準位系の比熱
・同種粒子の識別可能性と量子論の基礎
・フェルミ統計とフェルミ気体
・ボース統計とボース気体
・ボース・アインシュタイン凝縮

<教科書>
講義ノートを配布する。

<参考書>
授業時に適宜指示する。

 

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