2019年度工学院大学 先進工学部応用物理学科
量子力学II(Quantum MechanicsII)[4B20]
2単位 加藤 潔 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 量子力学Iで学んだ内容を発展させ、量子力学の数学的・理論的基礎をより深く理解すると共に、原子スケールで起こる様々な自然現象に適応できる様になることをねらいとする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 「量子力学I」を修得していること。
「応用力学II」「電磁気学I」「電磁気学II」を履修していることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- 1) 量子力学の枠組みが理解できる。
2) 角運動量,スピンを代数的に扱うことができる。 3) ボソン,フェルミオンについて理解し多粒子系を扱うことができる。 4) 量子力学における摂動論で具体的な系の計算ができる。 5) 量子力学的な散乱の定式化を理解できる。 6) 原子からの光の放射が理解できる。
- <授業計画及び準備学習>
- [1] 概論と量子力学Iの復習
準備学習:「量子力学I」の内容を,教科書の対応箇所を読んで復習しておく。 [2]物理量と固有値,期待値 準備学習:教科書6章を予習しておく。 [3]演算子表現と代数 準備学習:教科書6章を予習しておく。 [4]角運動量とスピン 準備学習:教科書7章を予習しておく。 [5]角運動量演算子の代数と固有値 準備学習:教科書7章を予習しておく。 [6]ボソンとフェルミオン 準備学習:教科書8章を予習しておく。 [7]多粒子系の扱い 準備学習:教科書8章を予習しておく。 [8]時間に依存しない摂動 準備学習:教科書9章を予習しておく。 [9]時間に依存する摂動 準備学習:教科書9章を予習しておく。 [10]散乱断面積とボルン近似 準備学習:教科書10章を予習しておく。 [11]部分波展開と位相のずれ 準備学習:教科書10章を予習しておく。 [12]光子の生成・消滅演算子 準備学習:教科書11章を予習しておく。 [13]原子の自発放射,レーザー 準備学習:教科書11章を予習しておく。 [14]授業内容の振り返り 準備学習:定期試験で解けなかった問題の解き方を考えておく。
- <成績評価方法>
- 授業中不定期に課す課題30%、試験期間に実施する授業内容全てを範囲とする学期末試験70%でGrade評価し、D以上を合格とする。
- <教科書>
- 原康夫『量子力学』岩波書店
- <参考書>
- 猪木慶治・川合光『基礎量子力学』『量子力学1』『量子力学2』講談社サイエンティフィク
前野昌弘『よくわかる量子力学』東京図書 清水清孝『シュレーディンガー方程式の解き方教えます』共立出版
- <オフィスアワー>
- 木曜2時限,A-2716室。電子メールでの問い合わせも受け付ける。
- <学生へのメッセージ>
- 原子などの振る舞いが量子力学の基本原理から計算して説明出来る事を、学生諸君にも確かめてもらう事を期待しています。固体物理学等の物性や化学、素粒子物理学を理解するための基礎にもなります。是非、自然界の真の姿の理解にチャレンジして下さい。
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