2019年度工学院大学 先進工学部応用物理学科

応用力学序論(Fundamentals in Applied Mechanics)[2445]

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1単位
加藤  潔 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
「物理学1」および「物理学2」で学んだ、力学の諸概念と物理学の考え方をもとに、応用力学序論では、剛体の力学について学ぶ。
また、これらの学習を通じて、現実に起こる自然現象をどのようにモデル化し、数学的な方法を用いて記述していくかということを系統的に学び、以降の専門科目を学習する際の基礎を築く。

<受講にあたっての前提条件>
1.「物理学1」および「物理学2」の内容を理解していること。
2.高校数学全範囲および「微分」「積分」「線形代数」の内容を理解し、使えるようになっていること。

<具体的な到達目標>
1.剛体の概念を理解する
2.剛体の運動の理解のために属性として質量と慣性モーメントがあることを理解する
3.剛体のつりあい条件を理解し,簡単な系に適用して分析できる
4.剛体の運動方程式を理解し,簡単な系に適用して分析できる

<授業計画及び準備学習>
1.質点と質点系
力と力のモーメント。
質点の運動方程式,保存量(エネルギー,運動量,角運動量)の復習。
質点系の運動方程式の(力学の第3法則を考慮)導出。重心と相対運動。
[準備学習]「物理学A」および「物理学B」の内容を復習しておく。
2.剛体概念,剛体の重心と慣性モーメント
剛体の基本属性としての重心と慣性モーメントの概念。
一様な剛体について,積分を用いてこれらを計算する手法。
[準備学習]教科書5.2,5.4節を予習する。
3.静力学
剛体に働く力(重力,抗力,摩擦力,張力など)の復習。重力と重心。
力のモーメントの計算法。剛体のつりあい条件と簡単な系への適用。
[準備学習]教科書5.1,5.3節を予習する。
4.慣性モーメント
基礎的な形の剛体の慣性モーメント。平行軸の定理。
慣性主軸と主慣性モーメント。
[準備学習]教科書5.4節を予習する。
5.剛体の運動方程式
剛体の並進運動と回転運動。運動方程式。剛体のエネルギー。
[準備学習]教科書5.1節を予習する。
6.剛体の動力学
回転軸の方向が一定である剛体の運動と簡単な系への適用。
[準備学習]教科書5.5節をを予習する。
7.学習内容の振り返り
[準備学習]これまでの学習内容を総復習する。

<成績評価方法>
成績は,期末試験および平常点により評価し,評価の割合は2:1である。
期末試験は試験期間に実施する。
平常点は,毎週配布し,提出を求める課題用紙の内容で評価する。
Grade D以上のものに単位を認める。

<教科書>
「理工系物理学講義(改訂版)」加藤 潔著(培風館)

<参考書>
指定参考書なし。図書館を活用して必要な参考資料を探すことを推奨する。
演習問題の資料を配布する。

<オフィスアワー>
水曜4時限,1W-332室。電子メールを活用し,予約すれば,指定時間以外でも対応する。

<学生へのメッセージ>
1.自分の頭で考え,手を動かして計算してみて,納得することが重要である。
2.教科書は理解を助ける。参考書は物理の面白さを伝えてくれる。
3.質問を歓迎する。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft82039/


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