2019年度工学院大学 先進工学部環境化学科

大気環境工学(Atmospheric Environment Engineering)[5A23]

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2単位
並木 則和 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
大気環境工学では、2年に設置してある本学科のコア科目である物理化学、分析化学等の知識をベースとして、環境関連国家試験(特に、公害防止管理者(大気または水質))で出題される計算問題を解く能力を身につける。なお、水中の粒子状汚染物質の処理装置の内容については、3年前期開講の「粉粒体工学」で講義するため併せて受講することを勧める。

<受講にあたっての前提条件>
「物理化学I」および「環境化学基礎実験」、「化学工学基礎」、「移動現象」を履修していることが望ましい。

<具体的な到達目標>
環境関連の法規の概要を理解できること。
現在起きている環境(特に大気環境)問題に関する知識を有すること。
反応を伴わない場合の物質収支式を立てて解答できること。
燃焼ガスの組成に関する計算ができること。
脱硫および脱硝に必要な物質の量の計算ができること。
粒子の終末沈降速度が計算で求められること。
様々な集塵装置の捕集効率を計算で求められること。

<授業計画及び準備学習>
1.講義の概要説明と公害防止管理者の概要
準備学習:環境化学基礎実験の演習問題(濃度)を復習し、当日テキストを持参すること。
2.公害総論(環境関連法規・環境問題全般)と反応を伴わない物質収支
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
3.大気概論(環境基準、環境問題の現状、発生源)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
4.大気概論T(燃焼に用いる各種燃料の特徴および発熱量)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
5.大気特論U(気体燃料の排ガス組成の計算方法)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
6.大気特論V(固体または液体燃料の排ガス組成の計算方法)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
7.中間総合演習
準備学習:今までの小テストの問題を総合的に復習すること。
8.大気特論W(排煙脱硫・脱硝の特徴を説明し、反応式から必要な反応剤の量)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
9.分散系からの粒子分離の基本形態、分離尺度の表し方
準備学習:中間テストの問題を再度自ら解答すること。
10.単一粒子の重力下での運動(流体抵抗と終末沈降速度)、様々な力の場での粒子の運動(遠心力、静電気力、慣性力、拡散力などによる分離速度)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
11.重力分離装置の原理
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
12.各種集塵装置と性能推定法T(サイクロン、電気集塵装置)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
13.各種集塵装置と性能推定法U(エアフィルタ、洗浄集塵、バグフィルタ)
準備学習:小テストの問題を再度自ら解答すること。
14.学習内容の振り返り
準備学習:中間演習以降の小テストの計算問題の総復習を行う。
【実務経験のある教員による授業】
空気調和衛生設備企業での設計・開発での勤務経験を活かして、空気浄化技術の手法と実際の装置の仕組みについて講義する。

<成績評価方法>
中間総合演習(50/174)と定期試験(100/174)、毎時間の小テスト(24/174)の得点を100点満点として集計する。A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。定期試験期間中に定期試験を実施する。
出席回数が半分に満たない場合には、中間総合演習および定期試験の受験資格を無効とし履修放棄と見なす。なお、履修放棄者以外の受講者で3年後期に公害防止管理者試験を受験し、部分合格した科目数に応じて成績を加点修正する。

<教科書>
「基礎化学工学」化学工学会編 培風館
随時補助プリントを配布する。

<参考書>
「新・公害防止の技術と法規 2018 大気編」丸善出版
「新・公害防止の技術と法規 2018 水質編」丸善出版

<オフィスアワー>
金曜日 17:30〜18:00 12号館12-207号室(大気環境生物工学研究室)
E-mail: nnamiki@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
当学科で環境関連の国家資格(公害防止管理者や環境計量士等)を取ることは、就職活動に非常に有利です。国家資格に皆さんも挑戦してみてください。


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