2019年度工学院大学 先進工学部環境化学科
化学工業総論(Chemical Process Industries)[4N32]
2単位 岡田 文雄 特別専任教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 化学産業は金属や火と電気の利用とともに文明の基礎であり、現代の文明と文化は化学工業の発展に強く依存している。貴重な地球資源を利用・加工し製品化する際に、原材料、用役、工程上の無駄を廃し、副生物を別の製品として活用するという、先人の技術開発の努力を知り、更に、天然にはない「夢の新素材や新製品」が創出されていることを理解して、化学技術者が社会で果たすべき役割を確認する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特に無し。各回講義内容の理解不足や不確かな点は次回までにおさらいし、疑問点は問合わせる用意をする。
- <具体的な到達目標>
- ・化学工業の分野別盛衰の歴史を理解し、今後求められる産業技術分野を自分なりに考えられる。
・化学工業における新技術と改良技術がどのように開発され展開されてきたかを理解する。 ・現代の化学産業の原料から中間製品を経て最終製品までのプロセスを理解する。 ・世界的にみた化学原料、製品とエネルギーの流れと、その中での日本の位置づけを理解する。 ・化学工学技術者が社会で果たすべき役割を自覚する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.( 9月19日)ガイダンス、化学工業の社会的・経済的重要性と特徴
2.( 9月26日)化学工業の歴史 3.(10月 3日)無機化学工業(1)硫酸、塩酸、苛性ソーダ、塩素、水及び窯業 4.(10月10日)無機化学工業(2)アンモニア、硝酸とその利用 5.(10月17日)天然ガスとC1化学 6.(10月24日)石炭化学、製鉄副生品の利用 ☆10月31日(木)は創立記念日のため休講 7.(11月 7日)中間テストと前半の講義の解説 8.(11月14日)石油精製: ガソリン、灯軽油と石油化学原料の生産 ☆11月21日(木)は新宿祭のため休講 9.(11月28日)石油化学工業(1)エチレン、プロピレン製造とその誘導品 10.(12月 5日)石油化学工業(2)BTXの製造とその誘導品 ☆11月22日(木)は新宿際のため休講 11.(12月12日)石油化学工業(3)汎用合成樹脂 12.(12月19日)合成ゴム、合成繊維、高機能材料、複合材料 13.(12月26日)生物化学産業: 脂肪酸、油脂、有機酸、石けん、香料、化粧品
- <成績評価方法>
- 2つのテストで採点し、60点以上を合格点とする。
中間テスト 配点比率=1 期末テスト 配点比率=1
- <教科書>
- 授業で使用する電子教材を掲示するので読むこと。
- <参考書>
- ・基礎化学選書21 新工業化学概論(改訂版)、大谷杉郎 著、裳華房
・化学の指針シリーズ 有機工業化学、井上祥平 著、裳華房 ・新しい工業化学―環境との調和をめざして、足立吟也、岩倉千秋、馬場章夫【編】、化学同人 ・工業化学入門、藤勝裕【編】、オーム社 ・最新 工業化学−持続的社会に向けて、野村正勝、鈴鹿輝男【編】、講談社 ・大気を変える錬金術−ハーバー、ボッシュと化学の世紀、T.ヘイガー【著】、渡会圭子【訳】、白川英樹【解説】、みすず書房
- <オフィスアワー>
- 講義内容等についての質問は、授業終了後30分間に教室で受付ける。なお、メールでの質問も受ける。fumioka@cc.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 化学技術者は、先人の業績を踏まえて新製品・新プロセスの開発に果敢に挑戦している。一方で、新技術に伴う環境保全上の副作用や課題点を明確にし、実用化の是非を慎重に判断し、適宜見直していることを知って欲しい。化学工業には、様々な技術分野があることを学び、就職や大学院進学をする際に自分に適している分野を判断できるようになってもらいたい。
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