2019年度工学院大学 先進工学部環境化学科

歴史学B(History B)[1K47]

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2単位
塚本 剛 非常勤講師  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
現代世界の諸問題を歴史的に捉える見方を学び、世界史的な視点から多面的に思考する力を身に付ける。また、過去に学ぶことの意義を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
特に無し。但し高校で世界史は履修していることを前提に講義するので、もし理解できない場合は直ちに質問して欲しい。

<具体的な到達目標>
1.歴史的な視点で、ものごとを考えることの重要性を理解できる。
2.自分の意見や疑問を、分かりやすく文章にまとめることができる。
3.自分で調べたこと、考えたことを、伝えるコミュニケーション能力を修徳することができる。

<授業計画及び準備学習>
第1週 [ガイダンス]授業方針・内容について説明する。
      準備学習:シラバスをきちんと読んでおくこと。
第2週 [シルクロードとはなにか]東西交流の交通路の概容と「絹の道」の意味について学ぶ。
      準備学習:博物館等の見学、高校世界史の復習。
第3週 [騎馬遊牧民とシルクロード]騎馬遊牧民と農耕民の攻防を基軸にシルクロードの実態について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第4週 [シルクロードの虚像]シルクロードを経て東西交渉がなされたと高校日本史世界史で教わる常識の嘘を暴く。
      準備学習:上記に同じ。
第5週 [黄金の島ジパング]日本が西洋に初めて認識された歴史的背景とその影響について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第6週 [コロンブスは何をもたらしたか]アメリカ大陸「発見」の歴史的意義について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第7週 [鉄砲伝来]鉄砲伝来の実像とその時代の東西の文化・技術水準の実態について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第8週 [南蛮文化と南蛮貿易]南蛮貿易・朱印船貿易の実態と歴史的意義について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第9週 [「鎖国」下の東西交流]江戸時代の日本と世界との交流の実態について学ぶ。
      準備学習:上記に同じ。
第10週 [開国=近代化]近代化=世界の一体化による歴史的影響について学ぶ。
      準備学習:授業ノートの整理・復習を行うこと。
第12週 [イスラーム世界と東欧世界がなぜ近代化に出遅れたのか]チャリティーと福祉の観点から検討する。
      準備学習:課題レポートを完成させておくこと。
第13週 [グローバル化の問題点]グローバルスタンダードの名の下に行われるアングロサクソンスタンダードの世界への普及は何をもたらすか検討する。
      準備学習:前回の授業の復習を行うこと。
第14週 [まとめ]授業内試験
      準備学習:全授業内容の総復習を行うこと。

 
*なお、受講生の興味の方向性ヴィヴィッドに合わせるため、適宜授業内容を変更することがあるので、了解されたい。

<成績評価方法>
授業内試験である。授業にきちんと出席することが、まず大前提である。学期末の筆記試験(80点満点)と平常点(20点満点)で総合的に評価し、60点以上の者を合格とする。(2015年度以降入学の学生については、GradeD以上を合格とする。)試験は講義内容の要点が不足なくまとめられていれば60点、論証が不十分だが良い視点を提示したら70点、妥当な論拠をもとに自らの見解が論証できていれば80点としている。平常点は講義における姿勢を総合的に勘案する。

<教科書>
指定教科書なし。授業に必要な資料は、必要な場合プリントで配布する。

<参考書>
『世界史の誕生』 岡田英弘 1992年 筑摩ライブラリー

<オフィスアワー>
授業の前後の休み時間、教員室もしくは教室で。

<学生へのメッセージ>
良好な授業環境の保持にご協力下さい。授業の進行を妨げる者には単位を与えないので留意するように。
昨年に続き、気がかりな点について注意しておきます。最近講義の主旨や内容・テーマと関係ないことを試験に長々と述べたうえ、成績について異議を申し立てる学生が増えてきているが、試験は当然のことですが、講義の内容を踏まえ、講義のテーマに沿って解答して下さい。講義中にテーマを解説する上で、使用したタームについて事典を調べて書いてくる学生がいます。例えば第2次世界大戦の歴史的意義について述べよという試験で、第二次世界大戦の戰爭の経緯を辞典で調べ、いくら詳述しても歴史的意義について答えてなければ、点数はゼロである当たり前のことを理解して下さい。辞典類や教科書に書いてある、現在の研究水準では、必ずしも正しくない俗説を好むのも自由ですが、試験に論述するのは遠慮下さい。また反論するのも自由ですがその場合、単位認定している学生の解答がそうであるように定評のある論文や資料などエビデンスを挙げて下さい。また大学の講義は自分で意義を考えるものです。よって中高までの所謂わかりやすい授業を期待する学生は遠慮して下さい。同様にポイントを指摘しないと不満を募らせる学生にも不向きです。自分の問題意識によって、同じ講義内容でも重要度や重要部分は学生によって異なるという常識を理解して下さい。一部の心ない学生のためこの様なことを書かなくてはならないのが遺憾です。


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