2019年度工学院大学 先進工学部環境化学科

無機・有機材料概論(Introduntion toInorganic an d Organic Composite Material)[0205]

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1単位
永井 裕己 准教授  
最終更新日 : 2019/11/12

<授業のねらい>
この科目では、無機・有機材料入門と併せて、材料科学の基礎的理論を理解し身に付ける。
この科目では、特に、半導体材料について基礎的理論を身に着け、これらの材料を用いた太陽電池などについて学ぶ。さらに、無機・有機に限らず、これら材料の設計法や構造解析などの評価法について理解する。

<受講にあたっての前提条件>
無機・有機材料入門を受講していることが望ましいが、必須条件ではない。

<具体的な到達目標>
材料科学の基礎的理論を理解し身近なデバイスを例に身に付けることを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1. イントロダクション
無機・有機化学の復習を行う。固体材料を学ぶ上で重要な、金属・半導体・絶縁体について学ぶ。
2. 固体の電子伝導・イオン伝導(1)
最も基本的なSiを例に、欠陥やドーパントなどの結晶構造が材料物性に与える影響を学び、半導体素子の理論を学ぶ。その他のGaNなどのV-X属半導体についてもSiとの差異を明確にしながら学ぶ。
3. 固体の電子伝導・イオン伝導(2)
p-n接合について理解し、トランジスタや発光素子について実例を挙げながら応用例について学ぶ。
4. 固体の電子伝導・イオン伝導(3)
固体材料と熱との相互作用について学習し、熱電対などの動作原理を学ぶ。
5. 光と固体の相互作用(1)
回折や光電効果などといった重要な現象をもちいて、光の波動性と粒子性について学び、光と固体の相互作用について理解を深める。
6. 光と固体の相互作用(2)
フォトダイオード、太陽電池、光触媒、色素といった材料を実例として挙げ、その動作原理について学び、光と固体の相互作用を用いた実材料について学習する。
7. 学習内容の振り返り

【実務経験のある教員による授業科目】
材料・デバイスの研究開発での勤務経験を活かして,最先端の材料・デバイスに関して講義する。

<成績評価方法>
原則として,授業時の提出物,レポートを中心に評価する。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
Charles Kittel 著 キッテル固体物理学入門 (下) 丸善出版
Charles Kittel 著 キッテル固体物理学入門 (上) 丸善出版
竹添秀男 他著 液晶・高分子入門 裳華房
妹尾学 他著 基礎分子科学 共立出版
William D. Callister著 材料の科学と工学 [3]材料の物理的・化学的性質 培風館

<オフィスアワー>
土曜13:00-15:00とする。教員の居室は八王子キャンパス(4号館7階704号室)。会議や出張で不在の可能性があるので事前に連絡を取ることを推奨する。メールで連絡・質問する場合は、st40846@ns.kogakuin.ac.jpまで。

<学生へのメッセージ>
この科目では、材料の物性とその応用(実際の使われ方)について講義します。身の回りの製品がどういった原理で動いているか知るチャンスです。理論と応用の関わりについて勉強してください。

<備 考>
本講義は,物理系を専門とする学生を想定し講義する。


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