2019年度工学院大学 先進工学部生命化学科

環境生物化学(Environmental Biological Chemistry)[5H17]

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2単位
藤井 克彦 教授  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
生態系における物質の生産や循環は,大気,土壌,水と密接な関係をもち,それぞれの環境に適応した形でつくり上げられている。本授業では受講学生が,主に微生物の働きを中心に,細胞の代謝,物資の循環,環境との相互作用,持続的な社会への生物資源の利用方法について生物化学の立場から学ぶことを授業のねらいとする。

<受講にあたっての前提条件>
●「生化学I」,「生化学II」,「生化学III」を受講していること。
● アクティブラーニング(AL)の実施例のひとつとして,受講学生には教科書の音読をしてもらいます。

<具体的な到達目標>
受講学生が,以下の点について理解できるようになることを到達目標とする。
●環境微生物の特徴について理解する。
●物質の循環と微生物の関わりについて理解する。
●持続的な社会への生物資源の利用方法について理解する。

<授業計画及び準備学習>
1. 環境微生物とは
環境微生物の種類と生物界における位置について解説する。
2. 環境微生物の役割と特徴
C,N,P,Sの循環過程での微生物の役割について解説する。
3. 環境微生物の解析
環境微生物生態系の解析法ついて解説する。
4. 環境微生物の進化と環境形成
地球環境の形成と維持について解説する。
5. 環境微生物が行う各種物質変換の実際
地球の物質循環と微生物の役割について解説する。
6. 極限環境微生物
過酷環境に棲息する微生物の特性について解説する。
7. 中間試験
1〜6に関する筆記試験を行う。
8. 地球環境の激変と環境微生物のかかわり
地球環境の変化とその要因について解説する。
9. 微生物による有害物質除去と分解の原理
廃水,悪臭,重金属,石油,有機塩素化合物の除去・分解について解説する。
10. 微生物による環境浄化・改善・修復
環境微生物を活用した浄化技術について解説する。
11. 環境モニタリングと微生物
バイオレメディエーションについて解説する。
12. 食料生産への微生物利用
物質循環と肥料供給について解説する。
13. バイオエネルギーと微生物
持続可能な社会への環境微生物の応用について解説する。
14. 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
授業にきちんと出席することが成績評価の前提である。試験期間に授業内容すべてを範囲とする試験を実施する。授業への姿勢(小テスト等)・AL・定期試験の評価割合は1:1:8であり,A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。

<教科書>
「環境微生物学」久保幹・森赴v雄・久保田謙三・今中忠行 著(化学同人)

<参考書>
特に指定はしませんが,図書館で関連図書を閲覧し,予復習に役立てることを推奨します。

<オフィスアワー>
金曜日17:20-18:50,新宿校舎A-2065室
他方,八王子校舎の教員室は17号館256室であり,手が空いている時はいつでも対応可能です。この場合,事前にメール等で日程調整していただけると確実です。

<学生へのメッセージ>
授業では予習・復習を必要とするところがあり,積極的な準備を行うことが大事です。また,理解できないことがあったら,遠慮せずに質問してください。

<備 考>
高校時代から憧れた大学の専門授業ですから,楽しんで勉強しましょう。


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