2019年度工学院大学 先進工学部生命化学科

遺伝子工学(Genetic Engineering)[1H26]

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1単位
水島 純子 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
生命現象の謎をとくためのアプローチの仕方として今や遺伝子工学を学ぶことは避けて通れません。ヒトを含む生物はみな分子でできています。分子レベルで生命現象を理解することは、がんやアレルギー、認知症などの病気の治療につながります。実際、医学は遺伝子工学の登場とともに飛躍的な進歩をみせ、今まで治療できなかった病気も治せるようになってきています。また遺伝子治療、遺伝子診断、ゲノム編集など我々の生活に密着した様々な技術も登場しています。本講義では、身近な医学、生物学の話題を取り上げ、分子レベルではどうなっているのかを解説します。また、学生さんが感じた疑問に丁寧に答える授業を行います。

<受講にあたっての前提条件>
高校で学ぶ生物の基礎知識を習得しておくことよいでしょう。
分子生物学の講義を履修していること、あるいは、講義内容を学習しておくことが望ましいでしょう。

<具体的な到達目標>
(1)RNAおよびタンパク質生合成のしくみを理解する。(2)がんについて分子レベルで理解し、最新の治療法について学ぶ。(3)エピジェネティックな遺伝子発現制御のしくみを理解する。(4)遺伝子解析および改変技術の基礎を理解する。ゲノム編集とは何かを理解する。(5)iPS細胞、ES細胞の作製方法と再生医療への応用を学ぶ。

<授業計画及び準備学習>
1.遺伝子工学とは何か?ゲノム編集とはどういうものか?
2.がんは遺伝子の病気である-遺伝子検査であなたのかかる病気がわかるって本当?
3.エピジェネティックな遺伝子発現調節-一卵性双生児が互いに性格が異なるのはなぜ?
4.遺伝子組み換え技術とゲノム編集
      授業内容についてレポートを課す。レポートは返却しないが、正解を次回に述べる。
5.PCR(Polymerase Chain Reaction)法とは何か
      授業内容についてレポートを課す。レポートは返却しないが、正解を次回に述べる。
6.iPS細胞、ES細胞と再生医療
7.学習成果の確認(試験)

<成績評価方法>
定期試験とレポートで最終成績を評価、60点以上の者に単位を認める。試験の際には自筆ノート、および配付資料の持ち込み可
定期試験9割レポート1割で評価を行う。

<教科書>
マンガでわかるゲノム医学 ゲノムって何?を知って健康と医療に役立てる! 水島-菅野純子著 羊土社

<参考書>
ヴォート基礎生化学第5版 東京化学同人
好きになる分子生物学 萩原清文著 講談社サイエンティフィク
分子生物学講義中継  井出利憲著 羊土社

<オフィスアワー>
1期月曜日 13時30分〜13時40分 新宿校舎 講師室A-1231にて、相談、質問を受け付けます。
簡単な質問は授業後の教室でも受け付けます。
メールでの場合は、bt40488@ns.kogakuin.ac.jpで受け付けます。

<学生へのメッセージ>
なぜ?どうして?と思う気持ちを大切にしてください。その疑問を解くことこそが学問です。生命の不思議に魅せられれば、生命を動かしている原理を知りたくなるでしょう。教科書で事前に予習して授業を聞いていれば、さらに知りたいという意欲が出て、復習にも力が入るでしょう。勉強していてわからないことがあったらどんどん質問しましょう。疑問に思い、調べ、質問する、という過程を大切にして勉強していってください。


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