2019年度工学院大学 情報学部システム数理学科

離散システム(k)[2B12]

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2単位
真鍋 義文 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
離散的な構造を持つシステムに関する解析・設計・最適化の理論と技術について学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
集合・写像・ブール関数・グラフ理論に関する基礎的知識を必要とする。

<具体的な到達目標>
組み合わせ最適化問題に対して、分岐限定法・動的計画法・ヒューリスティックスを用いて解くことができる。
与えられた言語を受理する有限オートマトン、プッシュダウンオートマトンの設計ができる。
与えられた有限オートマトン、プッシュダウンオートマトンが受理する言語が求められる。
与えられた言語を生成する文脈自由文法、正規文法、正規表現の設計ができる。
与えられた文脈自由文法、正規文法、正規表現が生成する言語が求められる。

<授業計画及び準備学習>
 1 離散システムとは
   離散的な構造を持つシステムの解析手法の概要を解説する。
   準備学習:集合・グラフ理論の復習を行う。
 2 有限オートマトン
   有限オートマトンの定義を示し、有限オートマトンが受理する言語について解説する。
   事前学習:集合の復習を行う。
 3 有限オートマトンの構築
   与えられた言語を受理する有限オートマトンの設計法について解説する。
   事前学習:有限オートマトンの定義の復習を行う。
 4 正規表現
   正規表現の定義を示し、正規表現が表す言語について解説する。
   事前学習:有限オートマトン構築の復習を行う。
 5 プログラミング言語の正規表現
   プログラミング言語で使われる正規表現について解説する。
   事前学習:正規表現の復習を行う。
 6 形式文法
   形式文法の定義について解説する。
   事前学習:プログラミング言語の正規表現の復習を行う。
 7 形式文法のクラス間の関係
   形式文法のクラスの定義、および有限オートマトンとの関係について解説する。
   事前学習:形式文法の復習を行う。
 8 プッシュダウンオートマトン
   プッシュダウンオートマトンの定義について解説する。
   事前学習:形式文法のクラス間の関係の復習を行う。
 9 計算量の理論(1)
   オーダーの表記法および解析法を解説する。
   準備学習:プッシュダウンオートマトンの復習を行う。
10 計算量の理論(2)
   NP完全性の定義とその意味について解説する。
   準備学習:オーダーの表記法の復習を行う。
11 ヒューリスティックアルゴリズム
   焼きなまし法などのヒューリステッィクアルゴリズムの概要を解説する。
   準備学習:NP完全性の復習を行う。   
12 分岐限定法
   組み合わせ最適化問題を解くための分枝限定法を解説する。
   準備学習:ヒューリスティックアルゴリズムの復習を行う。
13 動的計画法
   組み合わせ最適化問題を解くための動的計画法を解説する。
   準備学習:分岐限定法の復習を行う。
14 学習成果の振り返り
   事前学習:前回までの総復習を行っておく。

【実務経験のある教員による授業科目】
通信会社の研究所での経験を元に、複雑度が高い問題に対するヒューリスティックスアルゴリズムの使われ方について講義を行う。

<成績評価方法>
定期試験と毎回の出席者に講義中に行う小テストで行う。

・定期試験(A):100点満点で定期試験期間に行う。
・小テスト(B):1−13回目において毎回20点満点で行い、合算する(260点満点)。

AとBを9:1の割合で評価した結果をA+,A,B,C,D,Fの6段階で評価し、D以上を合格とする。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
Michael Sipser著 「計算理論の基礎 原著第2版 1 オートマトンと言語」 共立出版

<オフィスアワー>
木曜2限、新宿A-1572研究室で行う。
上記以外の時間を希望する場合はメールで事前にアポイントメントを取ること。
メールアドレス:jt13455@ns.kogakuin.ac.jp


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