2019年度工学院大学 情報学部システム数理学科

ミクロ経済学(k)[4G46]

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2単位
矢崎 敬人 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
私たちの経済は,さまざまな物やサービスの取引から成り立っている.物やサービスの取引の背後には,消費者による購買の意思決定と,企業による生産の意思決定がある.本科目では,消費者や企業の意思決定,物やサービスの取引,取引が行われる市場を分析するための標準的なミクロ経済学の分析手法を正確に理解し,これを用いて実際の経済活動や社会問題を分析する方法を身につける.

<受講にあたっての前提条件>
○「微分」,「偏微分」を修得していることが望ましい.

<具体的な到達目標>
○ミクロ経済学の分析対象と分析手法を理解し説明することができる.
○消費者行動の理論を理解し説明することができる.
○企業行動の理論を理解し説明することができる.
○市場均衡の理論を理解しそれを用いて経済現象を説明することができる.
○市場均衡を社会的厚生の観点から評価することができる.

<授業計画及び準備学習>
●授業計画([]内は教科書の対応する部分)
1. ガイダンス;ミクロ経済学の目的と方法;消費者行動(選好;効用関数;無差別曲線)[序章,1.1,1.2]
2. 消費者行動(最適消費の図解;数理モデルと現実の関係;限界分析)[1.3〜1.5]
3. 消費者行動(最適消費の性質;需要関数;補償需要関数;支出関数)[1.6〜1.8]
4. 消費者行動(所得効果;代替効果)[1.9,1.10,例題ゼミナール1]
5. 授業内試験(範囲:第1回〜第4回);企業行動(生産要素が1つの場合:生産関数,利潤最大化,費用関数と供給曲線)[2.1,2.2(a)〜(c)]
6. 企業行動(生産要素が1つの場合:費用関数の実例;生産要素が2つの場合:規模に対する収穫;生産要素間の代替)[2.2(d),2.3(a),(b)]
7. 企業行動(生産要素が2つの場合:利潤最大化,短期と長期)[2.3(c),(d)]
8. 企業行動(一般的な場合の企業行動;利潤と所得分配)[2.4,2.5,例題ゼミナール2]
9. 授業内試験(範囲:第5回〜第8回);市場均衡(部分均衡分析)[3.1]
10. 市場均衡(部分均衡分析の応用)[3.2]
11. 市場均衡(一般均衡分析:一般均衡モデル,超過需要関数,均衡の存在)[3.3(a)〜(e)]
12. 市場均衡(一般均衡分析:市場メカニズムの効率性)[3.3(f)〜(h)]
13. 市場均衡(一般均衡分析:効率性のための条件と経済政策)[3.3(i)〜(k)]
14. 学習内容の振り返り

●準備学習
○教科書の対応する部分を熟読しておくこと.

<成績評価方法>
授業内試験得点合計点:x(100点満点換算)
期末試験得点:y(100点満点)

max((x/3)+(2y/3), y)に基づき,A+〜Fの6段階評価を行う.D以上を合格とする.

<教科書>
○神取道宏(2014)『ミクロ経済学の力』日本評論社.

<参考書>
○N.グレゴリー・マンキュー(2013)『マンキュー経済学I ミクロ編(第3版)』東洋経済新報社.
○伊藤元重(2015)『入門経済学(第4版)』日本評論社.

両者とも指定教科書よりも平易.

<オフィスアワー>
○授業後に教室で受け付ける。
○また,後期は新宿校舎で次のオフィスアワーを設定している(前期については前期開講科目のシラバスを参照のこと).
(新宿校舎A-2778)火曜日11:00-12:00
○その他,上記日時以外でもメールで予約の上で面談可.メールアドレスは情報学部学修ガイダンスに記載.

<学生へのメッセージ>
○「オペレーションズリサーチ」を併せて履修することで本科目の理解も深まるので,履修すると良い.
○ゲーム理論の主要部分と情報の経済学(逆選択,モラルハザード)は,「デジタル経済学」(3年次前期科目)の中で取り扱う.
○「デジタル経済学」は,「ミクロ経済学」を履修済みであることを前提として授業を進める.「デジタル経済学」の履修を考えている学生には,本科目の履修を強く推奨する.
○卒業論文(PBL)で経済学分野のテーマに取り組みたいと考えている学生は,本科目のほか,「多変量解析」(2年次後期科目),「多変量解析演習」(2年次後期科目),「応用計量経済分析演習(PBL)」(3年次後期科目)を履修しておくと良い.特に,デジタルエコノミーにおける企業戦略や産業構造についての分析を行いたいと考えている学生は,これら諸科目に加えて「デジタル経済学」を履修しておくと良い.


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