2019年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

確率・統計I(Probability and Statistics I)[4G37]

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2単位
浅野 太 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<授業のねらい>
一部のデータ(標本)から全体(母集団)の性質を調べる推測統計学の基本的な考え方を理解する.いくつかの典型的な事例に対する推定や検定の方法を知り,正しく適用する事ができる技術を身につける.

<受講にあたっての前提条件>
特になし
リピートは受け付けない

<具体的な到達目標>
・離散及び連続な確率分布の基本的な性質を理解している
・記述統計に基づいた統計量の計算を行うことができる
・推測統計の基本的な考え方を理解し,不偏推定量・大数の法則・中心極限定理の内容を説明できる
・与えられた条件に対して適切に平均値の区間推定を行うことができる
・統計検定の考え方と手順を知り,平均値に関する検定を行うことができる

<授業計画及び準備学習>
1.記述統計
  与えられたデータを理解するためには統計量を用いて簡略化することと同時に,
  なるべくデータそのものを見ようとする姿勢も必要である
  ここでは,ヒストグラムとさまざまな平均について学ぶ
2.代表値
  データのばらつきを表す分散と2つのデータ間の関連を調べる相関係数
  2つの統計量について学ぶ
3.二項分布と正規分布
  コイン投げの繰り返しにより得られる二項分布を通して,
  統計学の最も重要な分布である正規分布を導出する
4.正規分布の性質と正規化
  偏差値が広く利用されているように正規分布を仮定することは
  データの個々の要素を評価するための便利な方法である
  ここでは,正規分布表の利用法について理解する
5.習熟度の確認(授業内試験)
  1〜4の範囲について試験を行う
6.不偏推定量
  母集団すべてについて調べることが困難なとき
  標本を用いて母集団の性質(母集団の統計量)を探る
  ここでは,標本分散と不偏分散について学ぶ
7.大数の法則と中心極限定理
  標本数と平均値の分布について考察し,
  大数の法則と中心極限定理の内容を理解する
8.大標本の区間推定
  標本数が多い場合や母分散が既知と見なせる場合の平均値の区間推定を行う
9.小標本の区間推定
  標本数が小さく母分散が未知の場合の平均値の区間推定を行う
10.検定の基本
  統計検定の考え方と手順について学ぶ
11.平均値の検定
  大標本・小標本それぞれの場合の平均値に関する検定を行う
12.その他の推定・検定
  8-11 で扱った以外の検定手法(比率の検定など)をいくつか紹介する
13.学習内容の振り返り
14.補足と実践課題
  多変量分析など次に学ぶべき話題について触れるとともに,
  具体的な応用事例について演習を行う

・教科書の対応する節をあらかじめ予習しておくこと.
・授業の内容を復習し,教科書の章末問題やプリントで示された問題を解くこと.
※自力で予習と復習に時間をかけて取り組んでも理解が不十分な場合は,必ずSAを利用すること.

<成績評価方法>
1〜4の内容を範囲とする授業内試験と5〜12の内容を試験範囲とする期末試験を行い,1:2の割合で評価を行う.いずれも必ず受験すること.A+ ~ F の 6 段階で評価し, D 以上を合格とする.

<教科書>
指定しない

<参考書>
確率・統計 (理工系の数学入門コース 7) 薩摩 順吉著 岩波書店 (1989/2/8) ISBN-13: 978-4000077774

<オフィスアワー>
授業後,教室にて質問等に対応する.


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