2019年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

画像情報処理(Digital Image Processing)[4D34]

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2単位
福田 一帆 准教授  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
画像処理の基礎を学び,目的に適した画像の作成,画像からの必要な情報獲得をおこなうための基礎知識の修得を目指します.理解を深めるために,画像情報の主な受け手である人間の視覚特性との関係についても学びます.

<受講にあたっての前提条件>
特にありません.

<具体的な到達目標>
画像処理について基礎的な手法や用語とその意味などの知識を身に付け,授業中または配布資料で扱うレベルの演習問題が解けるようになることを目標とします.

<授業計画及び準備学習>
次の計画に沿って授業をおこないます.
講義資料を配布するので,「準備学習」として配布資料に目を通しておいて下さい.また,復習として,翌週までに講義資料と授業ノートを見直し,授業中に出題される練習問題を資料を見ずに解けるようになるまで練習して下さい.
1.ガイダンス,デジタル画像の特徴
標本化と量子化の話を中心にデジタル画像の特徴を学びます.
2.入出力特性・コントラスト
画像の明暗変化について,入出力特性とコントラストについて,また関連する画像処理手法を学びます.
3.二値化・雑音除去
画像の各画素を白または黒の二値で表す方法である二値化の様々な手法,画像に生じた雑音(ノイズ)を除去する方法について学びます.
4.エッジ検出とフィルタ処理1
画像のエッジ(輪郭)を一次微分により検出する方法をフィルタ処理の概念と一緒に学びます.
5.エッジ検出とフィルタ処理2
画像のエッジを二次微分により検出する方法と,エッジを強調する方法について学びます.
6.領域処理と特徴抽出1
画像から領域を分割する方法,その領域の特徴を抽出する方法について学びます.
7.領域処理と特徴抽出2
画像から文字や図形を抽出する基礎的な方法について学びます.
8.カラー画像処理1
色に関する基礎知識と,デジタルカラー画像において様々な色を表現する原理を学びます.
9.カラー画像処理2
色を数値で表す方法と,画像の色情報を利用した画像処理の代表的な手法について学びます.
10.画像の周波数解析とフーリエ変換1
画像における周波数の意味を説明し,画像の周波数成分を抽出する離散フーリエ変換の方法について学びます.
11.画像の周波数解析とフーリエ変換2
離散フーリエ変換の計算方法について練習問題を解きながら学びます.
12.画像の圧縮
画像の品質を維持しながらデータ量を削減するための画像圧縮の方法について学びます.
13.学習成果の確認(授業内試験)
これまでの学習成果を確認します.12回目までの内容を総復習しておく必要があります.
14.学習内容の振り返り

<成績評価方法>
提出物の内容および授業内試験の結果をもとに成績を評価します.提出物と授業内試験の評価割合は3:7です.到達目標に照らして,6段階のGrade (A+,A,B,C,D,F) で評価し、D以上の者を合格とします.成績不良による再試験はおこないません.教室備え付けの端末で出席を取るので毎回学生証を持参して下さい.

<教科書>
教科書は指定しません.講義資料を配布します.

<参考書>
「画像情報処理工学 (電気・電子工学基礎シリーズ)」塩入諭(著), 大町真一郎(著),朝倉書店
「C言語による画像処理プログラミング入門」長尾智晴(著) ,朝倉書店
「画像情報処理 (情報工学テキストシリーズ 3)」渡部広一(著), 三木光範(編集),共立出版
「画像情報処理 (基礎情報工学シリーズ)」安居院猛(著), 中嶋正之(著),森北出版
 など

<オフィスアワー>
火曜日12:50 – 13:40 八王子キャンパス講師室にて質問を受け付けます.

<学生へのメッセージ>
この授業で学ぶ画像処理の基礎知識と,情報学部の他の授業で学ぶプログラミングの知識を組み合わせると,コンピュータ上で簡単な画像処理を実践できるようになるので,ぜひ挑戦してみてください.また,講義で扱う画像処理の方法を単に覚えるだけでなく,それをヒントに目的に応じた画像処理方法を発想できるように,考えながら講義を受けてもらいたいと思います.


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