2019年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

応用確率・統計学(k)[3D17]

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2単位
生駒 哲一 非常勤講師  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
「確率・統計」で学んだ基本的な推測統計学の考え方を発展させ、いくつかの重要な統計的検定手法を実際に適用できる知識と技術を身につける。複数の要素について解析を行う多変量解析の各手法を知り、特に重回帰分析の原理と方法について学び、結果を正しく解釈できる知識を身につける。より広く確率モデル全般の考え方について理解を深める。

<受講にあたっての前提条件>
「確率・統計」を履修していること。

<具体的な到達目標>
・統計検定の考え方と手順を知り、平均の差についての検定を行うことができる。
・カイ二乗検定の考え方と手順を知り、正しく適用することができる。
・分散分析を実際のデータに適用し、評価することができる。
・重回帰分析と最小二乗法について理解し、計算手順を説明できる。
・多変量解析のさまざまな手法を分類し、それらの違いを説明できる。

<授業計画及び準備学習>
授業計画
1. 統計解析の基礎
  「確率・統計」の内容全般に関する復習を行う。
2. Z 検定、t 検定
  2群の平均に関する検定について、対応の有無と、検定の基礎を学ぶ。
3. 対応のある場合の t 検定、F 検定
  対応のある2群の平均の差の検定と、等分散の検定(F 検定)について学ぶ。
4. U 検定
  順位データに関する2群の差の検定を学ぶ。
5. カイ二乗検定
  カテゴリデータに関するピアソンの適合度および独立性の検定について学ぶ。
6. 2群に関する検定の補足
  1〜6までの範囲の補足として、
  ウェルチの方法や、3つ以上の群について検定を行う際の注意について学ぶ。
7. 習熟度の確認(授業内試験)
  1〜6までの範囲について試験を行う。
8. 分散分析
  多群に関する検定として、観測した各要素が結果にどう影響しているかを解析する手法を学ぶ。
9. 実験計画法
  分散分析を念頭に、どのような条件で実験を行うべきかを、ブロック化の概念などを通して学ぶ。
10. 重回帰分析
  複数の変量を同時に扱う際の、変数間の因果関係などを解明する手法を学ぶ。
11. 最小二乗法
  回帰分析の理論として最小二乗法について学ぶ。
12. 主成分分析と因子分析
  多変量データの主たる成分を見出す主成分分析と、
  共通する要因を抽出する因子分析について学ぶ。
13. 判別分析とクラスタ分析
  多変量データを所与の複数クラスに分類する手法である判別分析と、
  未知クラスに分類する手法であるクラスタ分析を学ぶ。
14. 学習内容の振り返り
  期末試験の解説を行う。
準備学習
教科書や参考書の対応する節をあらかじめ予習しておくこと。
授業の内容を復習し、教科書の章末問題や授業中に配布物などで示された問題を解くこと。
※自力で予習と復習に時間をかけて取り組んでも理解が不十分な場合は、必ずSAを利用すること。

<成績評価方法>
1-6までの内容を範囲とする授業内試験と1-13までの内容を試験範囲とする期末試験を行い、3:7の割合で評価を行う。A+ 〜 F の6段階評価で D 以上を合格とする。

<教科書>
栗原伸一「入門 統計学」
  ISBN 978-4-274-06855-3
  出版社 オーム社
   主に6〜15章を t 検定、U 検定、カイ二乗検定、分散分析,多変量解析の説明に用いる
中村永友「多次元データ解析法」
  ISBN 978-4-320-01922-5
  出版社 、共立出版
   多変量解析の説明に用いる

<参考書>
<参考書>
浅倉史興・竹居正登「新基礎コース 確率・統計」
 ISBN 978-4-7806-0405-4
 出版社 学術図書出版社
岡本雅典「新版 基本統計学」
 ISBN 978-4-407-32864-6
 出版社 実教出版
中村義作「よくわかる実験計画法」
 ISBN 978-4764910423
 出版社 近代科学社 
より詳しい内容や式の導出などを知りたい場合の参考に。

Bruce Frey 「STATISTICS HACKS」
 ISBN 978-4-87311-335-7
 出版社 オライリー・ジャパン
具体的な例で実践的に統計を理解したい場合の参考に。

<オフィスアワー>
授業の開始前および終了後、教室または非常勤講師室にて。


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