2019年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

応用画像処理(Applied Image Processing)[4L16]

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2単位
馬場 則男 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
画像処理の分野は、AI(人工知能)の高まりとともに益々その重要さが増している。授業では、如何に広く社会、産業界に画像処理が応用されているかを解説し、幾つかについては専用のソフトを使って実践し理解を深めてもらう。これらを通じて、画像処理の実用性と応用の可能性を理解してもらうことがねらいである。

<受講にあたっての前提条件>
「画像工学基礎」を履修していること、または、それに相当する知識を有していること。

<具体的な到達目標>
画像処理が実践されている応用例を理解し、具体的なその処理内容、処理のアルゴリズムが述べられるようになること。

<授業計画及び準備学習>
キューポートに電子教材を配布するので,「準備学習」としてその資料に目を通しておくこと。また,ほぼ毎回、授業の最後に簡単な確認問題を出すので授業中または決められた日までに提出すること。
1.画像は一般に様々な部分画像から構成されている。それら個々の部分画像が持つ特徴量についてどのようなものがあるかを学び、どのように演算すれば求まるかを学ぶ。
2.前回に学んだ特徴量を使って、部分画像ごとに領域区分を行うことをセグメンテーションという。この方法について学ぶ。
3.パターン認識、図形検出、文字認識:基本のテンプレートマッチング、すなわち、雛形の画像を用意し、これと画像相関によって目的の画像や図形を抽出する方法をまず学ぶ。次に、文字認識や図形検出で実用的な特殊な方法について学ぶ。
4.高度なパターン認識(T):デジタルカメラの顔検出で用いられるHaar-like特徴量や監視カメラで人検出に用いられるHOG特徴量について学ぶ。
5.高度なパターン認識(U):指紋照合、虹彩照合、顔照合など、バイオ認証技術について解説する。
6.高度なパターン認識(V):AI・機械学習の例として、ニューラルネットワークの方法について解説する。
7.動画像処理:物体の動きを追跡するオプティカルフローの処理方法、応用例を解説する。
8.3次元計測法(T):左右の人の眼はステレオ画像から物体の奥行計測を行っている。これを画像処理にて実現したのがステレオ立体視差の計測方法である。この方法を学ぶ。
9.3次元計測法(U):前回の方法以外の物体の立体情報を計測する方法として、モアレ法や照明の陰影を利用する方法などがある。これらについて解説する。
10.画像圧縮・符号化:JPGでお馴染みの画像圧縮について、COS変換からエントロピー圧縮符号化までを解説する。
11.医用画像処理(T):人体のレントゲン写真を用いて、そのような画像の特徴から具体的な処理までを実践して解説する。
12.医用画像処理(U):医療用X線CTについて、どのような画像処理によって人体の断層像が得られるかやCTの原理・仕組みについて解説する。
13.社会、産業界で実践しているロボットビジョンについて具体的に解説する。
14.学習内容の振り返り

<成績評価方法>
授業にきちんと出席し、講義を聴き、授業中の課題を提出していることが成績評価の前提。
期末試験の結果をA+からFの6段階に評価し、D以上の者を合格とする。

<教科書>
特に指定はない。講義資料を配布する。

<参考書>
「ディジタル画像処理」CG-ARTS協会編

<オフィスアワー>
木曜日17:30 – 18:30 新宿校舎研究室 A-1578室 


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