2019年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

画像工学基礎(k)[4H22]

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2単位
馬場 則男 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
画像処理の分野は、AI(人工知能)の高まりとともに益々その重要さが増している。授業では、画像処理の基礎の部分について、実際のソフトを使って実践し理解を深めてもらう。これらを通じて、画像処理の基礎知識と処理方法について理解してもらうことがねらいである。

<受講にあたっての前提条件>
2年次までの微分・積分、線形代数などの数学の基礎を習得していること。

<具体的な到達目標>
画像処理について基礎的な手法やその意味などの知識を身に付け,授業中または配布資料で扱うレベルの画像処理プログラムが作れるまでになること。

<授業計画及び準備学習>
キューポートに電子教材を配布するので,「準備学習」としてその資料に目を通しておくこと。また,ほぼ毎回、授業の最後に簡単な確認問題を出すので授業中または決められた日までに提出すること。
1.人間の眼の構造と視覚特性について学ぶ。また、動画像や3次元画像など画像表現方法について学ぶ。
2.アナログ画像がどのようにデジタル化されるかのサンプリング定理と量子化について学ぶ。
3.デジタルカメラなどの画像入力装置とモニターやプリンターなどの画像出力装置の仕組みを学ぶ。
4.画像の特性を表す諸量として、明るさ、コントラスト、濃度ヒストグラム、などについて学び、それらを変える方法も学ぶ。
5.画像の二値化処理について学び、二値化とは、様々な濃度値を持つ画像を閾値を使って白と黒の二値に明確に分ける処理である。どのように分けたらよいかの幾つかの方法を解説する。さらに、二値化された画像を使った様々な処理を次回と2回に分けて学ぶ。1回目は、細線化と呼ばれる線画で画像を表現する方法や逆に二値の片方の領域を膨らませて目的の処理に役立てる方法についてである。
6.前回に引き続いて、二値化された領域の数を計測したり(粒子計測)、面積や形を測ったりする処理について学ぶ。
7.画像の幾何学変換、つまり、画像の拡大,縮小,移動,回転などの方法について学ぶ。
8.画像の高度な特徴量(T)として、テクスチャ特徴量について解説し、これを利用した応用例を紹介する。
9.画像の高度な特徴量(U)として、画像の周波数特性について解説する。1回目として、画像と周波数、波の概念について理解する。
10.前回に続き、2回目として、画像のフーリエ変換と逆フーリエ変換について解説する。画像の周波数特性について学び、どのような画像の特徴が周波数特性に現れるかを学ぶ。
11.画像のフィルタリングについて学び、画像の周波数成分によって、つまり、エッジや細かい濃度変化に対してか緩やかな濃度変化に対してかを選別して画像を強調する方法について学ぶ。
12.前回のフィルタリングを画像上で行う空間フィルタリングという演算処理方法を実践を交えて解説する。具体的には画像をぼかしたり(平滑化)、鮮明にしたり(鮮鋭化)である。
13.画像相関と呼ばれる2つの画像の類似度を測る方法について学び、応用例を理解する。
14.学習内容の振り返り

<成績評価方法>
授業にきちんと出席し、講義を聴き、授業中の課題を提出していることが成績評価の前提。
期末試験の結果をA+からFの6段階に評価し、D以上の者を合格とする。

<教科書>
特に指定はない。講義資料を配布する。

<参考書>
「ディジタル画像処理」CG-ARTS協会編

<オフィスアワー>
木曜日17:00 – 18:00 新宿校舎研究室 A-1578室


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