2019年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

音響工学基礎(Fundamental Acoustics)[1P07]

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2単位
中島 弘史 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
音の性質や関連技術の基礎を理解することを目的とする。

<受講にあたっての前提条件>
2年次までの物理,数学,電気回路を理解していることを前提とする。

<具体的な到達目標>
・音の基本物理量(音圧,粒子速度,周波数,波長など)や伝わり方(音速,反射,回折,屈折,散乱など)について説明できる。
・音の聞く仕組み(外耳・中耳・内耳,蝸牛の役割)や人の聴覚感覚(周波数帯域,ラウドネス曲線)について説明できる。
・音の再生と収録のための機器(スピーカ,マイクロホン,AD・DA変換器)やその仕組みについて説明できる。
・音声発話の仕組み(声帯,声道)や自動音声認識の原理(HMM,FSTなど)の概要を説明できる。
・音楽の物理的側面(音階と周波数,和音と周波数比など)や楽器が音を出す仕組みについて説明できる。
・室内音響の基本量(騒音レベル,残響時間,遮音,NC値,D値)の意味やその測定方法について説明できる。
・音の伝播を記述する波動方程式とその解について説明できる。
・音のアナログ波形をデジタル信号に変換する処理(LPF,標本化,量子化)やその誤差,元の波形を再現するための条件(サンプリング定理)について説明できる。
・離散フーリエ変換(DFT)を数式で示すとともに,変換後のデータの意味を説明できる。

<授業計画及び準備学習>
1.音の基礎
 準備学習:教科書の付録と第1章1.4を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
2.音を聞く仕組み
 準備学習:教科書の第2章を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
3.音の収録と再生
 準備学習:教科書の第3章を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
4.音声の発話と認識
 準備学習:教科書の第4章を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
5.音楽と音響
 準備学習:教科書の第5章を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
6.音の伝搬と室内音響,騒音
 準備学習:教科書の第6章を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
7.音の物理:ばねとおもりのモデル
 準備学習:教科書の第8章8.1〜3を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
8.音の物理:空気中の音波,波動方程式
 準備学習:教科書の第8章8.4〜6を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
9.音の物理:音響インピーダンス,指向性,固有モード
 準備学習:教科書の第8章8.7〜10を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
10.音のディジタル信号処理:量子化と標本化
 準備学習:教科書の第9章9.1を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
11.音のディジタル信号処理:離散フーリエ変換
 準備学習:教科書の第9章9.2〜3を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
12.音のディジタル信号処理:ディジタルフィルタ
 準備学習:教科書の第9章9.4〜5を読んで疑問箇所等を整理しておくこと。
13.音響学に関する特別講演
 準備学習:前回までの総復習を行い,疑問箇所等を整理しておくこと。
14.学習内容の振り返り

<成績評価方法>
期末試験の結果により,到達目標に照らして6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し,D以上の者に単位を認める。

<教科書>
鈴木陽一、赤木正人、伊藤彰則、佐藤洋、苣木禎史、中村健太郎著、音響学入門、コロナ社、2011年

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
月曜日4限,新宿校舎,A2472(数理音響学研究室)


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