2019年度工学院大学 建築学部

建築ロジカルライティングII(Logical Writing through Critical Thinking for Architecture Students II)[1515]

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2単位
新井 隆 非常勤講師  
藤賀 雅人 准教授  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
キーワード:論理的な文章を書く・研究活動の基礎力および社会人基礎力の養成
この授業では、大学生としての「主体的な学び」を実践するために必要な、批判的に考え論理的に述べる力を育成することを目標としています。また、これらのスキルを習得することで、専門分野における研究活動のための基礎力や、社会人としての基礎力が養成されることも目指します。

<受講にあたっての前提条件>
本科目は「建築ロジカルライティング I」ので学修する内容の応用を行う科目です。効果的に学修をするためには前期に「建築ロジカルライティング I」を受講しているか、同科目で扱う内容を予め理解した上で履修することが好ましいです。

<具体的な到達目標>
この授業では、日本語で

1.批判的に考える
2.考えたことを論理的にまとめ、相手に伝わりやすい形で提示する
3.チーム協働力を高める

活動を繰り返し、論理的な思考力および表現力を鍛え、育成することを目標とします。また、上記のような活動のなかで様々な議論・討論を行います。お互いの持つ異なる考えを知り、新しい発見をすることで、批判的思考力(クリティカル・シンキング)を養い、これまでとは違う考え方ができるようになることも目標とします。

<授業計画及び準備学習>

第1週 [ガイダンス]
目標を設定する・「問題解決」がテーマであることを知る。
課題1 「あなたはこの授業で何を学びたいか、またはどのようなスキル・知識を得たいのか、目標設定をしなさい」
     準備学習: シラバスを読んでおく。

(第2週〜第4週)
課題2 「『よいプレゼンテーション』とはどのようなものか、チームでまとめてプレゼンテーションしなさい」(5分間)

第2週 [情報収集・整理/建設的な討議(1)]
収集した情報を共有し、整理(分類)する(KJ法、MECE)/討議する/「チーム協働」について考える
   準備学習: 課題1の執筆
第3週 [プレゼンテーションの準備/建設的な討議(2)]
プレゼンテーションの構成を考え、役割分担を決める
   準備学習: 「よいプレゼンテーション」とはどのようなものか、可能な限り情報を集めてくる
第4週 [プレゼンテーションの実践(1)/評価/情報の統合]
プレゼンテーションを実施 → 評価(自己・他者) → 結論を出す
   準備学習: プレゼンテーションの準備・練習をしてくる

(第5週〜第7週)
課題3 「『キャンパスコモン』という呼び名の適格さを評価するプレゼンテーションをしなさい」(5分間)

第5週 [課題の明確化、問題設定]
説得的な説明・根拠を準備し、自身の考えを提案する/評価をする。
   準備学習: 課題2を振り返り、自己評価を行う・「良いプレゼンテーション」について総括する
第6週 [課題に対する説得的な解決策の提案]
必要な情報収集[(学術的に)定義を行う・データや根拠を準備する]をしたうえで、説得的な説明を考え、自身の主張や提案を行う
   準備学習: 八王子キャンパスの「キャンパスコモン」について、可能な限り情報を集めてくる
第7週 [プレゼンテーションの実践(2)/批判的な検討]
プレゼンテーションに再挑戦/問題設定・問題解決の観点から総括/批判的な検討をする
   準備学習: プレゼンテーションの準備・練習をしてくる

(第8週〜第10週)
課題4 「チームでテーマを設定し、問題提起をした上で、それについて議論するプレゼンテーションをしなさい」(5分間) 

第8週 [テーマ設定と課題の明確化]
自らテーマを設定し、問題提起を行う/提起した問題について、どのように議論(情報収集・解決提案)を行うのかを考える
   準備学習: 課題3の総括レポート
第9週 [プレゼンテーションや表現方法の推敲]
「わかりやすい」「説得的な」説明のための工夫を考える/批判的に検討し、建設的に討議する
   準備学習: グループ内で行った問題設定をもとに、自身の提案をするためのレジュメをまとめてくる
第10週 [プレゼンテーションの実践(3)/建設的な批評]
自身が考えた内容を発表し、批判的に評価する/他者のものを建設的に批評する
   準備学習: プレゼンテーションの準備

(第11週〜第13週)
課題5 「将来、あなたが就きたい建築に関わる仕事(分野)をあげ、それによってあなたがどのように社会に貢献していけるのかを600字程度でまとめなさい」

第11週 [情報収集をもとにした考えの構築]
建築に関わる仕事(分野)にはどのようなものがあるのかを知る/収集した情報をまとめる→発表する
   準備学習: 課題4の総括レポート/建築に関わる仕事(分野)について可能な限り情報を集めてくる
第12週 [講義からの知識の習得]
建築やそれに関わる研究がどのような社会的役割を持つのかを知る/講義を受け、そこで得た知識を集約する→書く
   準備学習: 前回の授業内容を理解したうえで、「建築の仕事」をどのように定義するのか整理しておく
第13週 [プレゼンテーションの実践(4)/課題に対する議論の構築]
収集した情報をもとに、考えをまとめ、考察・議論する/発表する
   準備学習: 課題5の執筆

最終課題  課題6「この授業を通してあなたが学んだことを600字程度で述べなさい」

第14週 [学習成果の振り返り]
この科目を通しての、自身の成長を評価し、今後の目標設定を行う/自分他人が書いた文章を説得性・論理性という観点から評価する
   準備学習: 課題6を執筆する。

<成績評価方法>
授業に出席をし、積極的に議論に参加することは大前提である。
課題6個(すべて比重は同じ)に授業中の議論における貢献度を加味して総合的に、その到達度を評価する。ただし、授業態度が著しく悪い学生については、その根拠を明確にしたうえで、担当教員の判断により、不合格(F)または未受験(Z)と評価される場合がある。

<教科書>
指定教科書なし。
適宜、プリントを配布する。

<参考書>
特に指定はしないが、普段から新聞や文庫本をたくさん読むことを勧める。

<オフィスアワー>
授業の前後に教室で実施する。

<学生へのメッセージ>
新聞(社説)などを読む習慣をつけることを勧める。また、準備学習として、次回の授業で話題になるトピックについて、インターネットなどを活用して、信頼性の高い情報を下調べすることは必須である。

<備 考>
当科目は、建築学部生が大学での学び方を学ぶための科目なので、初年次に履修することが原則です。初年次以外での再履修の場合は授業人数の関係で受講できない場合があります。


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