2019年度工学院大学 建築学部

基礎設計・図法(Introduction to Architectural Design,Theory of Design)[1118]

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2単位
中島 智章 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
吉田 立 非常勤講師  
仲亀 清進 非常勤講師  
吉田 明弘 非常勤講師  
鈴木 崇志 非常勤講師  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
 製図のための基本的な技術を習得し、図面や模型から空間を読み解く力を学ぶ。
 また、3次元の物質である家具・プロダクト、インテリア、建築のデザインを2次元の図面上で表現する各種手法を理解し、これらを適用して総合的に表現するトータル・デザインの表現技法を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
 既習科目、または並行履修科目についての前提条件は特にない。指定教科書の熟読・理解、および、製図用具の入手は必ずしておくこと。

<具体的な到達目標>
1)インテリアの演習を通して「もの」と「空間」のスケール感覚を身につけ理解する。
2)正投影図(Orthographic projection)の基本的な考え方を理解し、それを適用して正投影図による家具・プロダクト、インテリア、建築の基本図を解読でき、描けるようになる。
 正投影図とは、家具・プロダクトの場合は三面図、インテリアの場合は平面図、展開図、建築の場合は配置図、平面図、断面図、立面図のことである。
3)透視図(Perspective projection)や軸測投影図(Axonometric projection)の原理を理解し、それを適用して基本的な透視図や軸測投影図が描けるようになり、図面を立体的に表現できるようになる。
 本科目で取り上げる透視図は一点透視図と二点透視図、軸測投影図は等角投影図=アイソメ(Isometric projection)と不等角投影図=アクソメ(Trimetric projection)である。

<授業計画及び準備学習>
 建築学部「基礎設計・図法」は3クラスに分かれて実施される。各クラスで取り上げる課題内容は異なるが、「授業のねらい」、「受講にあたっての前提条件」、「具体的な達成目標」、および、基本的な進行は3クラス共通である。
 本科目では「自習課題」、「最終課題」が出題される。それぞれの課題の評価方法と本科目の成績との関係については、下記<成績評価方法>を参照すること。
 初回授業は講評室で開始する。第2回以降の授業はスケッチで開始するので、製図室に着席して待つこと。

1. 建築製図入門
 シラバス確認、教員紹介、授業方針、規約、配付資料
 製図用具の説明、使い方、および、基本的な線の引き方などの図法の基本、日用品のスケッチ
 準備学習:教科書pp.52-53、p.83を熟読し、製図用具を入手する。
2. 基本的な建築図面(1)
 課題対象住宅の紹介・解説、建築の基本図面、平面図の作図法
 自習課題1(平面図)の出題
 準備学習:教科書pp.47-51、pp.56-65、p.75、pp.98-100を熟読する。
3. 基本的な建築図面(2)
 立面図の作図法
 準備学習:教科書pp.78-82を熟読する。
      自習課題1(平面図)を実施する。
4. プロダクト、インテリア、エクステリアの表現(1)
 配置図、添景の作図法
 自習課題2(立面図)の出題
 準備学習:教科書pp.72-77、pp.84-97、pp.162-167、pp.172-173を熟読する。
      自習課題1(平面図)を完成させる。
5. プロダクト、インテリア、エクステリアの表現(2)
 プロダクト・デザインの三面図の作図法
 準備学習:教科書pp.5-25、pp.168-171を熟読し、実測用具を入手する。
      自習課題2(立面図)を実施する。
6. 基本的な建築図面(3)
 断面図の作図法
 自習課題3(断面図)の出題
 準備学習:教科書pp.66-71を熟読する。
      自習課題2(立面図)を完成させる。
7. 建築の立体的表現方法(1)
 建築模型の作り方
 自習課題4(模型)の出題
 準備学習:模型製作用具・材料を入手する。
      自習課題3(断面図)を完成させる。
8. 建築の立体的表現方法(2)
 アクソメ、アイソメの描き方
 準備学習:教科書p.171を熟読する。
      自習課題4(模型)を実施する。
9. 建築の立体的表現方法(3)
 内観パースの作図法
 自習課題5(一点透視図法)の出題
 準備学習:教科書pp.101-109、pp.114-115、pp.160-161を熟読する。
      自習課題4(模型)を完成させる。
10. 建築の立体的表現方法(4)
 外観パースの作図法
 準備学習:教科書pp.110-111、pp.120-125を熟読する。
      自習課題5(一点透視図)を実施する。
11. プレゼンテーションの技法(1)
 ショー・ドローイングの考え方
 自習課題6(プレゼンテーション素材)の出題
 準備学習:教科書pp.66-71を熟読する。
      自習課題5(一点透視図)を完成させる。
12. プレゼンテーションの技法(2)
 プレゼンテーション技術の解説
 最終課題の出題
 準備学習:教科書pp.54-55を熟読する。
      自習課題6(プレゼンテーション素材)を完成させる。
13. 総評
 最終課題の評価・講評
 ロッカールームの残置物の処理
 準備学習:最終課題を完成させる。
14. 学習内容の振り返り
 準備学習:前回までの総復習を行う。

<成績評価方法>
1)「自習課題」6題と「最終課題」1題が出題され、主な評価の対象となる。これらは自習として授業時間外に実施するものである。授業中にも複数の「即日課題」が課される。
2)「自習課題」と「最終課題」は、課題ごとに100点満点で採点する。「即日課題」は、その合計得点を100点満点とする。
3)次の式により「最終得点」を決定する。
「最終得点」=(「自習課題」合計得点+「最終課題」得点×3+「即日課題」合計得点)÷10
すなわち、「自習課題」、「最終課題」、「即日課題」の評価の配分は、6:3:1である。
4)「最終課題」の得点、または「最終得点」が60点以上の者に、達成目標に達したと認め単位を授ける。
5)「最終得点」を以下のように換算してグレードとする。
 90点以上→A+、80〜89点→A、70〜79点→B、60〜69点→C、60点未満→F
 ただし、「最終課題」の得点が60点未満の場合はグレードを1段階下げる。また、「最終得点」が60点未満でも、「最終課題」の得点が60点以上であれば、グレードをDとする。

<教科書>
村山隆司:『だれでもできる[超簡単] スケッチ&&パース』、エクスナレッジ、2016年
日本建築学会編:『コンパクト建築設計資料集成』第3版、丸善、2005年

<参考書>
工学院大学建築学部編:『2019年度建築設計課題及び案内』、工学院大学建築学部、2019年(初回授業に配布する)
松下希和ほか:『やさしく学ぶ建築製図 平・立・断からパース、プレゼン図面まで』、エクスナレッジ、2011年
鈴木敏彦ほか:『北欧の巨匠に学ぶ図法 家具・インテリア・建築デザイン基礎』、彰国社、2012年

<オフィスアワー>
時間:前期月曜日の17:30〜18:00
場所:新宿キャンパス高層棟26階2676号室(中島(智)研究室)
その他、簡単な質問は授業前後に教室でも受け付ける。

<学生へのメッセージ>
1)この授業は授業時間内だけで完結するものではなく、「自習課題」、「最終課題」を伴っているので、各自、授業時間外の「自習課題」、「最終課題」のための時間をしっかり確保すること。
2)「自習課題」、「最終課題」提出日直前の病気・怪我などの不測の事態も考慮して、締切直前まで先送りせず、帰宅後すぐに課題に取りかかるようにすること。 また、「即日課題」は必ず授業時間内に仕上げて提出すること。
3)「自習課題」、「最終課題」をその都度仕上げる作業には時間と根気を要するので、各自タイムマネージメントをしっかり行うこと。
4)要求されているのはただの努力ではなく、結果(課題が期日通りに望ましい質をもって提出されること)を伴う努力であることを肝に銘じること。

<備 考>
1)原則として、GPA のためのリピート(再履修)は受け入れるが、製図台などの確保の点で希望に添えないこともある。
2)授業の情報はキューポートに随時掲載するので、頻繁にキューポートを確認すること。キューポートの通知をメイル転送する場合は、携帯キャリア・メイルは絶対に避けること。また、下記サイトにも掲示することがある。

<参考ホームページアドレス>
https://tomoaki2000.wixsite.com/index/


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