2019年度工学院大学 工学部電気電子工学科

分散型エネルギー(Distributed Energy Systems)[5E09]

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2単位
野呂 康宏 教授  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
環境負荷低減やエネルギーの安定性向上を目的として、太陽光や風力など分散型エネルギーによる発電の開発と適用が進んでいる。分散型エネルギーは大容量大型設備による発電とは特徴、構成、運用を異にしている。本科目ではそれら新しい分散型エネルギーの基礎知識を習得することを目的とする。

<受講にあたっての前提条件>
新エネルギー、分散型エネルギーに興味を持っていること。
既存の火力発電、水力発電の概要を習得していること。(電気機器および電力エネルギー発生を受講していることが望ましい)

<具体的な到達目標>
本科目では授業計画に示す各種の分散型エネルギーによる発電の基礎知識として様々なシステムの原理、構成、使い方を習得すること、および発電量や発電効率を計算できるようになることを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1.エネルギーと環境  エネルギー資源と環境、分散型エネルギーの定義について理解する
   準備:第1章を予習する
2.太陽光発電(1)  太陽光エネルギーと発電原理、太陽電池の種類について学ぶ
   準備:第2章1〜3を予習する
3.太陽光発電(2)  太陽電池の特性と変換効率、太陽光発電システムについて学ぶ
   準備:第2章4〜7を予習する
4.太陽熱発電  太陽熱発電の原理、種類、現在の状況について理解する、理解度テスト
   準備:第3章を予習する
5.風力発電(1)  風車の基礎理論、風車の種類について学ぶ
   準備:第4章1〜3を予習する
6.風力発電(2)  風車の変換効率、風力発電システム、系統連系について学ぶ
   準備:第4章4〜8を予習する
7.小水力発電  水車の基礎理論、水車の種類、マイクロ水車、効率について学ぶ
   準備:第5章を予習する
8.海洋エネルギー発電  波力エネルギー発電、海洋熱温度差発電、潮汐・海流・潮流発電について理解する
  理解度テスト
   準備:第6章を予習する
9.地熱発電  地熱エネルギーと発電方式、効率について学ぶ
  バイオマス発電  バイオマスエネルギーによる発電の原理、廃棄物発電について理解する
    準備:第7章、第8章を予習する
10.燃料電池(1)  化学反応エネルギーと発電原理、特性、燃料電池の種類について学ぶ
   準備:第9章1〜2を予習する
11.燃料電池(2)  発電システム、物質収支、応用について学ぶ
    準備:第9章3〜5を予習する
12.エンジン、ガスタービン  ディーゼルエンジン、ガスタービンの動作、効率について理解する
   理解度テスト
    準備:第10章を予習する
13.エネルギー貯蔵  電力貯蔵を行う畜電池について種類、動作原理、応用例を理解する
    準備:第11章を予習する
14.学習内容の振り返り
    準備:全体を総復習する

【実務経験のある教員による授業科目】
 メーカの研究開発部門での勤務経験を生かし、分散型エネルギーによる発電原理にとどまらず、電力系統に接続されるまでの発電装置・システム全体について、具体例も紹介しながら講義を進める。

<成績評価方法>
試験期間に実施する期末試験(50%)および授業内で実施する理解度テスト(50%)で評価する。
A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。
毎回の授業に出席することを前提とする。

<教科書>
野呂康宏著「分散型エネルギーによる発電システム」 コロナ社 ISBN978-4-339-00888-3

<参考書>
川崎亮監修,伊藤義康編著「パーソナル分散型エネルギーシステム」 養賢堂 ISBN4-8425-0366-1
NEDO 再生可能エネルギー白書(NEDO:独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構のHPにて閲覧可能)

<オフィスアワー>
月曜日 11:00−12:15(新宿キャンパスA2377)
オフィスアワー以外の場合は、事前にメール等で連絡をいただきたい。

<学生へのメッセージ>
分散型エネルギーは現在急速に発展している分野である。内容も多岐にわたるが今の技術の最前線を学ぶことができる。


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