2019年度工学院大学 工学部電気電子工学科

パワーエレクトロニクス(Power Electronics)[2E11]

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2単位
高木  亮 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
パワーエレクトロニクスは,現在電力・産業応用分野で用いられる多くの機器において,中核をなす技術としてその高性能化に貢献している。この科目では,各種電力用半導体素子に関する基礎知識を学び,さまざまな電力変換装置の基本的な動作の理解ができる学力を身につける。それとともに,パワーエレクトロニクスの応用分野についての理解を深める。

<受講にあたっての前提条件>
この科目の学習にあたっては,電気磁気学,電気回路理論,過渡現象,半導体デバイス,電気機器などの科目を修得していることを前提とする。

<具体的な到達目標>
「授業のねらい」を参照されたい。

<授業計画及び準備学習>
1.パワーエレクトロニクスとは
2.交流波形と高調波
3.電力用半導体素子
4.降圧チョッパ
5.いろいろなチョッパ回路
6.単相半波整流回路
7.単相全波整流回路
8.三相全波整流回路
9.三相整流回路の転流
10.インバータ概説
11.三相インバータ
12.サイクロコンバータと交流スイッチ
13.その他の話題 〜スナバ回路・スイッチング損失・PLLなど
14.学習成果の振り返り

【準備学習(予習)】
「授業のねらい」にも示したとおり,この科目の学習にあたっては,電気磁気学,電気回路理論,過渡現象,半導体デバイス,電気機器などの科目を修得していることを前提とする。それらの内容が理解できないと本科目の内容の理解が難しくなるので,それら科目の知識で関連する部分については十分な復習を行うこと。そのうえで,シラバスに記載されたキーワードについて,教科書等により調査を行うこと。

【準備学習(復習)】
配布されたプリントに記載されているキーワードについて,教科書等によりその語義を確認すること。また,プリントに記載されている問題を自力で解くこと。教科書等の関連する部分を読み,演習問題を解いてみること。

【実務経験のある教員による授業科目】
担当者は,電力会社で社員として電気機器の試験等に立ち会った経験を有する。本科目の内容は担当者の経験に直接関係があるので,講義においてその経験に基づいた内容を含める。

<成績評価方法>
期末の定期試験で成績を評価し,D以上のものに単位を与える。試験内容は,パワーエレクトロニクスに関する幅広い知識や数式等の処理能力を問うものである。なお,出席を毎回とることとし,出席率がある割合を下回った学生には単位を与えないことがある。
3年後期の,いわば「総決算」の科目のひとつともいえ,試験は難しいので,そのつもりで!

<教科書>
西方監修,高木・高見・鳥居・枡川著: 「基本からわかるパワーエレクトロニクス講義ノート」, オーム社 (2014). ISBN 978-4-274-21513-1

<参考書>
かつての教科書などの例を挙げます:
・江間・高橋: 「パワーエレクトロニクス」, コロナ社 (2002)
・仁田ほか: 「大学課程 電気機器(1) 改訂2版」, オーム社 (1992)
・岡田ほか: 「大学課程 電気機器(2) 改訂2版」, オーム社 (1995)
・Hoft, R. G., 河村ほか訳: 「基礎パワーエレクトロニクス」, コロナ社 (1988)

これ以外にも類書は数多くあります。
なお,ほぼ毎回プリントを配布する予定です。

<オフィスアワー>
新宿キャンパス23階A-2374室
●火曜日, 10:00〜10:30
●金曜日, 16:00〜16:30

<学生へのメッセージ>
すでに述べたように,パワーエレクトロニクスの学習には多くの専門科目の修得が前提になります。必修の専門基礎科目,とくに「回路理論(I〜II)」と,「過渡現象」の復習を勧めます。そのうえで,学生諸君がそれぞれ自分の手で問題を解き,波形や回路を図に書いて考えてみることを繰り返すことが,修得の近道となります。
この科目は電気電子工学科の数ある科目のなかでもきわめて重要な科目であるといってよく,かつ内容が理解できれば非常に楽しい科目でもあると思います。ぜひがんばって修得してください。


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