2019年度工学院大学 工学部電気電子工学科

電力システムII(Electircal Power System II)[1B07]

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2単位
野呂 康宏 教授  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
大規模な電力システムにおいて,発電量を負荷とバランスさせ,安定度を維持し,かつ経済性を包含した電力システム全体の運用・制御とその解析方法を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
電力システムTを受講していること。

<具体的な到達目標>
・電力システムの周波数制御の方法を理解する。
・電力システムの潮流計算について理解し,電圧制御の原理と方式を習得する。
・電力システムの安定度について理解し,その解析方法を習得する。
・保護継電器の動作原理や適用方法について理解する。
・経済運用の基本である発電機への負荷配分と電源のベストミックスを理解する。
・電力システムの信頼度とその向上策を理解する。

<授業計画及び準備学習>
1 電力システムの構成と周波数制御:電力システムの構成,需給バランスと周波数変動について理解する
   準備:1章,2章1〜2(2.2.1の前まで)を予習する
2 周波数制御:電力システムの周波数制御の方法について学ぶ
   準備:2章2〜3(2.3.1まで)を予習する
3 周波数制御:連系した電力システムの周波数制御の方法について学ぶ
   準備:2章3を予習する
  電圧制御:電力ネットワークの特徴,構成要素と単位法について学ぶ
   準備:3章1〜2(3.2.2まで)を予習する
4 電圧制御:電力システムの電気回路表現と潮流計算について学ぶ
   準備:3章2〜3を予習する
5 電圧制御:有効・無効電力と電圧の関係,電圧制御方式について学ぶ、理解度テスト
   準備:3章4〜6を予習する
6 安定度と安定化制御:電力システムの安定性の基本,電力相差角曲線,定態安定度極限について学ぶ
   準備:4章1〜3(4.3.1まで)を予習する
7 安定度と安定化制御:定態安定度の概念とその解析方法を学ぶ
   準備:4章3を予習する
8 安定度と安定化制御:過渡安定度の概念とその解析方法を学び,軸ねじれ共振現象について理解する
   準備:4章4と7を予習する
9 安定度と安定化制御:安定化対策について理解する,理解度テスト
   準備:4章5〜6を予習する
10 保護継電方式:保護継電器の動作原理,変電所内機器,送電線の保護継電方式について学ぶ
    準備:プリントを配布する。「継電器」の意味を調べておく
11 経済運用:経済運用の必要性と火力発電所の経済負荷配分の原理について学ぶ
    準備:5章を予習する
12 電源開発計画:電源開発計画の概要,各種電源のベストミックスについて理解する,理解度テスト
    準備:6章を予習する
13 信頼度:電力システムの信頼度および向上策について理解する
    準備:7章を予習する
14 学習成果の振り返り
    準備:全体について総復習する

<成績評価方法>
試験期間に実施する期末試験(50%)および授業内で実施する理解度テスト(50%)で評価する。
A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。
毎回の授業に出席することを前提する。

<教科書>
電気学会大学講座 「電力系統工学」 ISBN4-88686-232-2
(長谷川淳、大山力、三谷康範、斉藤浩海、北裕幸)

<参考書>
基本からわかる電力システム講義ノート、荒井他、オーム社、ISBN978-4-274-21489-9

<オフィスアワー>
月曜日 11:00−12:15(新宿キャンパスA2377)
オフィスアワー以外は、事前にメール等で連絡を頂きたい。

<学生へのメッセージ>
普段当たり前のように使っている電力が、様々な制御によって安定に運用されていることを理解できる。
また、電力を題材として、エネルギー供給信頼度、最適化手法、経済性までの考え方を身に付けることができる。


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