電力システムＩ（Electircal Power System I）[1B06]

＜学位授与の方針＞

◎	1. 基礎知識の習得
○	2. 専門分野知識の習得
	3. 汎用的問題解決技能
	4. 道徳的態度と社会性

＜授業のねらい＞

電力システムの構成と特徴、および電力システムにおける運用と解析方法の基礎を理解することが狙いである。

＜受講にあたっての前提条件＞

回路理論、電気磁気学を学んでいることを前提とする。
電力回路を習得していると理解しやすい。

＜具体的な到達目標＞

・電力回路の基礎となる交流回路の複素数表示、三相交流の扱いおよび表現方法（単位法など）を習得する。
・送電線の構造を理解し、等価回路について使い方を習得する。
・故障計算の基礎となる対称座標法を習得する。
・過電圧の発生原因と絶縁協調の考え方を習得する。
・電力系統の周波数および電圧の特性と制御方法を理解する。

＜授業計画及び準備学習＞

１．電力システムの役割：日本の電力系統とその特徴について理解する
　　発電方式とその特徴：従来型大規模発電の発電方式とその特徴について概要を理解する
　　　準備：１-１（日本の電力系統）〜４（原子力発電）を予習し、例題を解く
２．発電方式・送配電方式とその特徴：新エネルギー発電の概要、送配電方式の概要について理解する
　　　準備：１-５（太陽光発電）〜７（送配電方式）を予習し、例題を解く
　　電力回路：交流回路の複素数表現について学ぶ
　　　準備：２-１（１〜２）を予習し、例題を解く
３　電力回路：交流回路の交流電力と三相交流について学ぶ
　　　準備：２-１（３）〜２（三相交流）を予習し、例題を解く
４　電力回路：単位法の考え方、使い方を学ぶ、理解度テスト
　　　準備：２-３（単位法）を予習し、例題を解く
５　送電線：送電線の構造について理解し、等価回路を導き出す
　　　準備：３-１（送電線の構造）〜２（送電線の等価回路の導出）を予習し、例題を解く
６　送電線：送電線の等価回路の活用方法について学ぶ
　　　準備：３-３（送電線の等価回路）〜４（送電線の等価回路の活用）を予習し、例題を解く
７　故障計算：対称座標法の原理と簡単な故障計算の例を学ぶ
　　　準備：４-１（１〜３）を予習し、例題を解く
８　故障計算：簡単な故障計算の例（続き）および各種の中性点接地方式について特徴を学ぶ
　　　準備：４-１（４）を予習し、例題を解く
９　絶縁協調：サージ過電圧と機器保護について理解する、理解度テスト
　　　準備：４-２（絶縁協調）を予習し、例題を解く
１０　有効電力と周波数制御：有効電力と周波数の関係、負荷周波数制御の例を学ぶ
　　　　準備：５-１（１〜５(2)まで）を予習し、例題を解く
１１　有効電力と周波数制御：負荷周波数制御について学ぶ
　　　　準備：５-１（５）を予習し、例題を解く
　　　無効電力と電圧制御：無効電力と電圧の関係を理解し、電圧制御機器について学ぶ
　　　　準備：５-２（１〜３）を予習し、例題を解く
１２　無効電力と電圧制御：電圧を監視制御するための手法や評価指標について学ぶ、理解度テスト
　　　　準備：５-２（４〜６）を予習し、例題を解く
１３　パワーエレクトロニクスの活用：直流送電および電力パワエレ装置について理解する
　　　　準備：５-３（パワーエレクトロニクスの活用）を予習し、例題を解く
１４　学習成果の振り返り
　　　　準備：全体の総復習を行う

＜成績評価方法＞

試験期間に実施する期末試験（50%）および授業内で実施する理解度テスト（50%）で評価する。
Ａ＋〜Ｆの6段階評価でＤ以上の者を合格とする。
毎回の授業に出席することを前提とする。

＜教科書＞

「基本からわかる電力システム講義ノート」，荒井，伊庭，鈴木，藤田著，オーム社，ISBN978-4-274-21489-9

＜参考書＞

「電力系統工学」，長谷川，大山，三谷，斉藤，北，電気学会，ISBN4-88686-232-2

＜オフィスアワー＞

月曜日　11:00−12:15（新宿キャンパスA2377）
オフィスアワー以外の場合は、事前にメール等で連絡を頂きたい。

＜学生へのメッセージ＞

講義中の質問や、メールによる質問も歓迎します。わからない所をそのままにしないで、その都度解決していきましょう。