2019年度工学院大学 工学部電気電子工学科

電気磁気学II(Electromagnetism II)[5G08]

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2単位
相川 慎也 准教授  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
電気磁気学は,電気系科目の中で最も基礎的かつ重要な学問のひとつであり,これをうまく習得すれば後に受講する応用科目の理解度の向上が期待できる.高校の物理において公式の丸暗記になる傾向が見られる電気・磁気に関する表面的な知識を,電気磁気学Iの「電界」に引き続き,本講義では「磁界」の観点から深く掘り下げ,工学的基礎力を養うことをねらいとする.

<受講にあたっての前提条件>
「電気数学序論」,「電気基礎実習(PBL)」,「電気磁気学I」を履修したことがあること.

<具体的な到達目標>
・磁界全般について理解し,磁界をはじめとする諸量の導出ができる.
・磁界と「電気磁気学I」において学んだ電界との相違・関連性が理解できる.

<授業計画及び準備学習>
1.【磁界@】磁気現象,アンペアの右ねじの法則,ビオサバールの法則(無限長線状電流による電界,円形電流による電界,無限長ソレノイドの中心軸上の磁界)を学習する.
[事前学習] 第1回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

2.【磁界A】アンペアの法則(アンペアの周回積分の法則(積分形),磁界ベクトルの回転の式(微分形)),磁界中の電流(運動電荷)が受ける力(平等磁界中におかれた電流が流れている長方形コイルに働くトルク,ループ電流の磁気双極子モーメント)を学習する.
[事前学習] 第2回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

3.【磁界B】磁界中の電流(運動電荷)が受ける力(平等磁界中の運動電子に働く力,ブラウン管),ホール効果,平行導線の電流間に働く力,電流の単位,電磁力による仕事を学習する.
[事前学習] 第3回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

4.【電磁誘導】ファラデーの法則,交流の発生,磁界中を運動する導体に生じる起電力,電気・機械エネルギー変換,渦電流を学習する.
[事前学習] 第4回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

5.【インダクタンス@】自己インダクタンス,相互インダクタンス,相互インダクタンスと自己インダクタンスとの関係,インダクタンスの接続(直接接続,並列接続)を学習する.
[事前学習] 第5回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

6.【インダクタンスA】インダクタンスの計算例(環状ソレノイドの自己インダクタンス,無限長ソレノイドの自己インダクタンス,有限長ソレノイドの自己インダクタンス,細長い円筒ソレノイドとその外側に巻かれたコイルとの間の相互インダクタンス,2本の平行往復導線間の自己インダクタンス,2組の2線式平行往復導線間の相互インダクタンス),磁界に蓄えられるエネルギーを学習する.
[事前学習] 第6回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

7.磁界,電磁誘導,インダクタンスに関する学習成果の確認(授業内試験)

8.【磁性体@】物質の磁性,磁化の強さ,磁化率と透磁率,強磁性体の磁化(磁化曲線,ヒステリシス曲線),磁化に要するエネルギー,ヒステリシス損失を学習する.
[事前学習] 第8回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

9.【磁性体A】磁気回路(磁気回路におけるオームの法則,磁気回路と電気回路との相違点),エアギャップをもつ磁気回路,飽和特性をもつ鉄心とエアギャップとからなる磁気回路を学習する.
[事前学習] 第9回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

10.【磁性体B】磁束についてのガウスの法則,境界面におけるBとH,棒状磁性体の磁化,永久磁石を学習する.
[事前学習] 第10回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

11.【電磁波@】変位電流,マクスウェルの方程式,波動方程式,平面波を学習する.
[事前学習] 第11回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

12.【電磁波A】損失のある誘電体中の電磁波,導体と電磁波,ポインティング・ベクトル,電磁波の放射を学習する.
[事前学習] 第12回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

13.【電磁波B】電磁波の反射と透過(電磁波の境界条件,異なる誘電体境界面における反射と透過,完全導体の反射),電磁波の伝送(レッヘル線と同軸ケーブル)を学習する.
[事前学習] 第13回目の配布資料に目を通し,講義内容の流れを把握しておくこと.

14.授業内容の振り返り

<成績評価方法>
原則として,中間試験(30%),期末試験(70%)の結果に基づいて,A+〜Fの6段階で評価する.D以上を合格とする.中間試験は第7回の授業内で,期末試験は定期試験期間に実施する.
ただし,5回以上欠席した場合は履修放棄とみなし単位認定を行わない.出席確認はカードリーダーのデータを活用するので忘れずに必ずタッチすること.

<教科書>
冊子「電気磁気学II」を配布

<参考書>
山口昌一郎「基礎電磁気学(改訂版)」電気学会(ISBN-13: 978-4886862297),定価:本体2,600円+税
山口昌一郎「基礎からわかる電磁気学例題演習<II>磁界〜電磁波」電気学会(ISBN-13: 978-4886862501),定価:本体3,000円+税

<オフィスアワー>
日時:金曜日12:00〜13:00
場所:八王子キャンパス5号館602号室
E-mail:aikawa[at]cc.kogakuin.ac.jp([at]を@に変えてください)

<学生へのメッセージ>
講義資料を下記にアップロードする.授業前に各自ダウンロードし,必要に応じて印刷・持参すること.
http://intra.ns.kogakuin.ac.jp/~wwa1058/index.html
※学内専用ページのため,学内ネットワークからのみアクセス可能.


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