2019年度工学院大学 工学部電気電子工学科

生物学概論(Introduction to Biology)[5401]

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2単位
篠山 浩文 非常勤講師  
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
本講義では「“ヒト”と“人間”をつなぐ生物学」をテーマとし、授業を展開する。特に、講義全体を通して「我々はどんな生き物だろうか?」「我々はいつから地球上に存在するのだろうか?」「我々の地球上における位置は?」といった3つの問いを受講生の皆さんと一緒に考えていきたい。前半では、動物、植物、微生物の特徴を理解しながら、我々と微生物、植物との関わりに注目する。後半では、生命の起源、進化、系統と分類、生態系等の視点から、地球上における我々の位置を捉えることを試みる。本授業を受講することにより、上述した3つの問いについて、自分で考え、自分の意見を述べることができるようになり、その結果、生物学の広範な内容を自分の視点から横断的かつ有機的に結びつけることができるようになる。

<受講にあたっての前提条件>
特になし

<具体的な到達目標>
(1)動物、植物、微生物の特徴を比較しながら、我々と微生物、植物との関わりを理解する。
(2)生命の起源、進化、系統と分類、生態系等の視点から、地球上における我々の位置を捉えることができる。
(3)講義内容を「覚える」のでなく、「我々はどんな生き物だろうか?」「我々はいつから地球上に存在するのだろうか?」「我々の地球上における位置は?」といった3つの問いを自分で考え、自分の意見を述べることができる。
(4)(1)〜(3)を通して、生物学の広範な内容を自分の視点から横断的かつ有機的に結びつけることができるようになる。

<授業計画及び準備学習>
(1)ガイダンス:「生き物へのまなざし」の歴史(生物学史)、我々はどんな生き物だろうか?、“ヒト”と“人間”は同じか?
(2)動物、植物、微生物の共通点と相違点:細胞と物質、代謝と酵素、従属栄養と独立栄養
(3)黴菌は我々の敵か?:腐敗、食中毒と感染症、我々が生き続けるしくみ
(4)黴菌は我々の味方か?:発酵と抗生物質、我々が生き続ける工夫
(5)共生と寄生:生物間コミュニケーション、共生と寄生は紙一重?
(6)雑草と緑化:植物と我々との関係を考える、雑草は強い存在か?
(7)人類の起源と生命の起源:我々はいつから地球上に存在するのだろうか?、生命の自然発生は一度だけ?
(8)生物界の変遷:共進化とは、多様化と絶滅は宿命的?
(9)生物の多様化と進化論:化石は進化の証拠?ラマルクとダーウィンの生き物へのまなざし
(10)進化のしくみ:分子レベルでとらえる進化学、ヒトとチンパンジーの違いは?
(11)生物の系統と分類:分類は科学か?進化と分類は“水と油”?我々の地球上における位置は?
(12)生態と環境:生態系における我々の位置
(13)学習成果の確認:3つの問いを自分で考え、自分の意見を述べる
(14)学習内容の振り返り
*可能な限り、授業導入(予習)や振り返り(復習)を目的とした「あなたへの質問」を授業内に実施する。

<成績評価方法>
授業内で実施する「あなたへの質問」に対するコメント内容で平常点を算出する。学習成果の確認として論述試験(3つの問いを自分で考え、自分の意見を述べる)を実施する。平常点30%;学習成果の確認70%などから総合的に成績を判断する。

<教科書>
特に指定しない。必要に応じて講義中にプリントを配布する。

<参考書>
『三訂版 視覚でとらえるフォトサイエンス 生物図録』鈴木孝仁監修(数研出版)
『微生物利用』中西載慶、篠山浩文ら著(実教出版)など

<オフィスアワー>
授業終了後、教室において。

<学生へのメッセージ>
講義内容を「覚える」のではなく、「我々はどんな生き物だろうか?」「我々はいつから地球上に存在するのだろうか?」「我々の地球上における位置は?」といった3つの問いをはじめとする各回の問い(例:共生と寄生は紙一重?、化石は進化の証拠?など)を自分で考え、自分の意見を述べるといった姿勢で授業に臨んで欲しい。


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