2019年度工学院大学 第1部機械システム工学科
△日本国憲法(The Constitution of Japan)[3P05]
2単位 長谷川 憲 非常勤講師 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ◎ | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 日本社会の中で現実に運用され、機能している「法」の諸問題を、「日本国憲法」を素材に、比較・検討し、学習する。「日本国憲法」の特徴を理解するとともに、比較という方法論を学習すること。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし
- <具体的な到達目標>
- (1)「比較」という方法論を学び、応用できるように努力すること。
(2)「憲法」にかかわる諸問題を通して、相対的に考える力を養成し、問題解決の際に、客観的・論理的かつ法的に対処することができるようにする。 (3)日本国憲法の基礎となる基本的な概念・原理の意味を理解できるようにする。 (4)現実の憲法問題に対して、自分の意見を述べることができる力を身につけることを目標にする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1 はじめに
ー 法的思考・社会科学的思考の特徴を学ぶ − 国内外の社会問題に関心を向けること、および教科書の構成を全体として把握すること。
1.2 憲法とは何か ー 憲法(立憲主義)と他の法律・コンプライアンスとの違いを学ぶ ー 教科書の10・15・16章を熟読すること。 2 近代的憲法現象の起源 − 日本国憲法の起源を学ぶ ー 教科書の10・15・16章を熟読すること。 3 私たちが真の主権者であるために ー 日本国憲法前文の意味を理解する ー 教科書の10章を熟読すること。 4 なぜ憲法は論争の的とならなければならないのか? ー 日本国憲法第1章の意味を理解する ー 教科書の16章を熟読すること。 5 世界の誰もが平和に生きる権利をもつ ー 平和的生存権と基本的人権との異同を学ぶ − 教科書の15章を熟読すること。 6 近代的戦争と現代的戦争と今日 − 20世紀以前の戦争と20世紀以降の戦争との違いを学ぶ − 教科書の15章を熟読すること。 7 権限の分割と組織の分割 ー 組織としての国会と立法権との関係などを学ぶ − 教科書の11・13章を熟読すること。 8 国会と内閣の適切な関係を求めて ー 議院内閣制を考え、国会と内閣との関係性の意味と意義とを学ぶ − 教科書の11・13章を熟読すること。 9 行政権の集中と分割 − 行政活動が複数の国家機関に分割されたことの意味を学ぶ − 教科書の11・13章を熟読すること。 10 地域の未来は住民が決める ー 地方分権の制度的意味と意義を学ぶ − 教科書の14章を熟読すること。 11 最後の拠り所は裁判所 ー 多数意思の実現と少数者意思の保護との関係を学ぶ ー 憲法違反の法律を無効にする − 憲法が法律に優先することの意味を再び学ぶ ー 教科書の12・13章を熟読すること。 12 私たちはどこまで自由か? ー 権利と義務の関係を学ぶ − 自由権的基本的人権の意義と限界を学ぶ − 教科書の1・3・4・5・8章を熟読すること。 13 私たちはどこまで平等か? − 社会権的基本的人権と基本的人権の発展を学ぶ ー 権利と義務の関係を学ぶ − 教科書の2・6・7・9章を熟読すること。 14 学習成果の確認および振り返り
[準備1] 各回の講義に該当する教科書の章を熟読すること。
[準備2] 講義の対象となる憲法現象は、国内外の社会問題と密接に関連しているので、日頃からTV・ラジオ・ネットのニュースなどに関心を持ち、新聞・雑誌・単行本などを広く読み、関心を持って講義に出席すること。
*事前学習として、各回についての指定教科書・参考書の関連項目を読み、下調べをすること。
*授業では現実に起きている事件を素材として扱うので、進行の順序・扱う事項の変更が伴うことがある。ご容赦いただきたい。
*授業の進め方・内容・注意に関しては、第1回目の授業で説明するので、必ず出席すること。
- <成績評価方法>
- 授業にきちんと出席し参加した学生に対し、最終レポートと学期末筆記試験を行い、授業中に行う小テスト、小レポート、アンサーペーパーまたは課題などを総合的に評価し、60点以上の者に単位を認める。成績評価方法および基準については、第一回目の授業において説明するので、必ず出席し確認すること。2015年度以降の学生は、Grade D以上を合格とする。
- <教科書>
- 『新憲法四重奏(第2版)』(有信堂高文社)*事前学習・復習用の教科書として使用する。
『六法』(出版社は問わない。各社違いがあるので、参考にするので、出使用目的を考えて、選択すること、但し、『口語六法』を使用することは自由だが、『口語六法』に関しては、定期試験の時には持ち込みを認めないので、あらかじめこの点に注意すること。)
- <参考書>
- 『寛容論』(中公文庫) ; 『新解説世界憲法集 -- 第2版』(三省堂)
『憲法と政治生活』(北樹出版) ; 『自由・平等・友愛』(八千代出版) 『フランスの憲法判例』(信山社); 『フランスの憲法判例 -- 第2版』(信山社) 『憲法四重奏』(有信堂高文社) : 『公共空間における裁判権』(有信堂高文社) 他
- <オフィスアワー>
- 新宿校舎11階講師室 : 水曜日16時〜17時20分および19時15分〜20時
八王子校舎新教育棟講師室:木曜日16時〜17時20分および19時15分〜20時
- <学生へのメッセージ>
- 授業に出席することは,学ぶための必要条件にすぎません。日頃からTVのニュースなどに関心を持ち、単行本・新聞・雑誌などを良く読んで、その上で授業を利用して、自分の頭で考え,批判的に物事を見直すことができれば,何が十分条件なのかが見えてきます・・・目的を見つけ、モチベーションを高めることが、学ぶためには必要かつ重要です。
- <備 考>
- *学生へのメッセージの内容は、同時に〈準備学習〉の意味を持つので参考にして実践して下さい。
*以上の長谷川の記述の全ての版権©は長谷川本人に帰属しております。
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