中国の社会と文化（Introduction to culture and society of China）[4H10]

＜学位授与の方針＞

○	1. 基礎知識の習得
	2. 専門分野知識の習得
○	3. 汎用的問題解決技能
◎	4. 道徳的態度と社会性

＜授業のねらい＞

「ものづくり」の世界は、国籍・言語・人種の垣根がなく、グローバルな市場において活躍の場が与えられる。学習者が世界で通用する人材になるためには、理工系の専門的な知識や技術を学ぶのと同時に、それぞれの国が持つ歴史や文化、価値観を理解することが重要である。
とりわけ、歴史的に長いつながりもあり、隣国である中国は、大きな生産基地であり巨大な消費市場でもある。また、世界第二の経済大国でもある。この中国を理解することで、世界的な視野が広がり、卒業後の活躍の場を広げるきっかけとする。

＜受講にあたっての前提条件＞

特になし

＜具体的な到達目標＞

・中国についてマスコミでは伝えきれない基本的な知識、考え方を知る。
・欧米以外の外国に目を向けることで、真のグローバル人材となる基礎をつくる。

＜授業計画及び準備学習＞

＜授業計画＞
1「オリエンテーション」「流行語に見る現代中国」
　中国の基礎知識と講師の紹介など、授業の全体像を伝える。
　また、日本語由来の流行語、ネット発の流行語を紹介しながら現在の中国社会を紹介する。

２「食在中国」
　「中華料理」「上海蟹」「天津飯」という言葉は中国にはありません。食のこだわり、マナー等
　も含めて紹介。更に中国を読み解く陰陽五行説も解説し、中国人の考え方を紹介する。

3「ゴールデンウィーク〜中国の暦」　
　日中で唯一重なる祝日＝5月のゴールデンウイークを手掛かりに、中国の祝祭日を紹介し、
　過ごし方やこだわり等から中国の最新動向を知る。

4「中国の旅」　　
　日本の国土の約26倍の中国。北と南、沿海部と内陸部では気候風土だけでなく大きな違い
　がある。北京、上海と言った二大都市の地下鉄事情を中心に紹介し、その違いを学ぶ。
　その他の都市については各授業の中で順次取り上げていく。

5「自転車からリニアまで」
　国土が広く人口も多い中国は、ある意味乗り物天国。日本以上に様々な交通手段、方法が
　実用化している。前回の地下鉄事情以外の高速鉄道、リニアモーターカー、シェアリング
　バイク等について紹介。合わせて、今中国で注目される「シェアリングエコノミー」
　についても解説する。

6「住宅、不動産事情」
　庶民の暮らしを語る上で欠かせない、衣食住の１つ「住」。社会主義の国家故に日本とは
　異なる住宅事情や日中で異なるお金に対する考え方を解説する。

７「中国の教育制度」
　一人っ子政策から子供の教育には日本上に注目が集まり、お金もかけられる中国。日本とは
　異なる、学校制度、入試制度などについても解説する。

８「中国経済のキーワード『一帯一路』」　
　経済政策でありながら現在の中国を語る上で欠かせない「一帯一路構想」。現代版シルクロード
　とも言われる「一帯一路」について紹介する。

9「自動車と環境問題」　
　身近な交通手段でありながら、今、大きなパラダイムシフトが進む自動車。今やはるかに
　日本をしのぐ台数が売れる中国の自動車事情とそれに付随する環境問題について紹介する。

10「海外で働く」　　
　日本を飛び出し、欧米ではなく中国で活躍する日本人も多くいる。中国人に好かれる上司、
　中国人に愛される会社、中国で有名な日本人若手建築家など実例を紹介。
　また、海外勤務の体験者に話を聞く。

11「日中外交史」　　
　悠久の歴史を有する中国。遣隋使〜国交正常化まで。ハイライトを振り返りながら
　大まかに外交の歴史を振り返る。

12「中国の若者が見た日本」
　日本語を学び日本企業に就職した若者から日中の働き方の違いなどを聞く。

13　試験　「まとめ」

14 ふりかえり

＜準備学習＞
各回、前回までの振り返りを授業内で行う。

＜成績評価方法＞

毎回の授業出席が成績評価の基準。学期末に試験を実施。平常点：試験の評価割合は６：４。A⁺〜Fの6段階評価でD以上を合格とする。

＜教科書＞

指定教科書なし。必要に応じて、プリントなどを使用。

＜参考書＞

工藤 哲「中国人の本音: 日本をこう見ている」平凡社新書
平井健一「斜眼正眼 中国見聞録」「漢語ロード散策」小学館スクウェア

＜オフィスアワー＞

火曜日、水曜日、木曜日、金曜日　16:00〜20:00　新宿校舎中層棟4階孔子学院
中国出張も多いので、事前に(直前可）03-3340-0994に電話で連絡を入れることが望ましい。
keiko_takahashi@sc.kogakuin.ac.jp　へのメールは随時受付。

＜学生へのメッセージ＞

講師は30歳直前に中国語を学び、その後社会人としての選択肢が広がりました。学生のみなさんが、今、中国に触れることは就活を始め、今後の人生を豊かにしてくれる１つのツールとなると思います。教室でお会いしましょう！

＜備 考＞

6月6日(木)は北京出張のため、休講予定。

＜参考ホームページアドレス＞

https://keiko-huizi.at.webry.info/　　　　　　http://cik.kogakuin.ac.jp/