2019年度工学院大学 第1部機械システム工学科

高度交通システム(Intelligent Transport System)[3N06]

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2単位
野崎 博路 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/11/12

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
自動車等の交通システムは近年安全を重視した知能化、人間と交通システムのインタラクション分野の向上が重要視されてきている。そこで、これらの内容等を中心とした高度交通システムについて学ぶ。また、未来の車としての自動車の運動制御あるいは自動運転等による高度交通システムの方向、そして、交通事故や渋滞などの問題を解決するためには、どのようなことが必要になってくるのかについても学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
「物理学A」、「物理学B」、「物理学E」、「物理学F」、「工業力学及演習」等の専門基礎科目で与えられた知識を持っていることが望ましい。

<具体的な到達目標>
具体的な到達目標は以下のとおりである。(1)この分野の最先端の研究知識を獲得することを目的とする。(2)自動車の運動メカニズム、システム設計などに興味を持ち、それらの専門分野の科目を引き続き習得することで、工学理論と実際の結び付きについて理解を深めることができる。
[前提となる基礎知識と習得後の展開]
 「物理学A」、「物理学B」、「物理学E」、「物理学F」、「工業力学及演習」等の専門基礎科目で与えられた知識を持っていることを前提にして講義が計画されている。本科目習得後は「自動車運動工学」、「自動車工学」、「機械力学及演習」、「機械振動学」等の関連科目を履修することで、自動車系の技術トータルの理解を深めることができる。

<授業計画及び準備学習>
1. 自動車のしくみ その1
 (自動車の基本的なしくみについて)
  準備学習:教科書(P.1~P.10)付近を読んでおくこと
2. 自動車のしくみ その2
 (自動車のパワートレイン系のしくみについて)
  準備学習:先週の配布プリントを読んでおくこと
3. 自動車のしくみ その3
 (自動車のシャシーのしくみについて)
  準備学習:先週の配布プリントを読んでおくこと
4.自動車を取り巻く現状、自動車の運動と交通システム
 (自動車のコーナリングのメカニズム等について)
  準備学習:教科書(P.1~P.10)を読んでおくこと
5.自動車の限界コーナリングのダイナミクスについて
 (モーメント法〜シャシー制御等について)
  準備学習:教科書(P.11~P.28)を読んでおくこと
6.自動車の運動制御による高度交通システムの方向 その1
 (車両の横滑り制御技術について)
  準備学習:教科書(P.29~P.62)を読んでおくこと
7.自動車の運動制御による高度交通システムの方向 その2
 (サスペンションコントロール技術について)
  準備学習:教科書(P.63~P.82)を読んでおくこと
8.自動車の運動制御による高度交通システムの方向 その3 
 (運転支援システム(ステアバイワイヤー等)について)
  準備学習:教科書(P.83~P.106)を読んでおくこと
9.ITS(高度自動車交通システム)
 (外界センサを用いたアシスト制御) 
準備学習:教科書(P.107~P.120)を読んでおくこと
10. 自動運転方向&運転する歓びの両立について
(未来の車開発の現状等)
準備学習:教科書(P.107~P.120)を読んでおくこと
11.フォーミュラカーの運動性能向上手法について
 (限界コントロール性向上技術)
  準備学習:教科書(P.121~P.134)を読んでおくこと
12. 自動車のしくみ〜高度交通システムについて その1
 (自動車の走行安全技術のしくみについて)
  準備学習:教科書、配布プリントを読んでおくこと
13. 自動車のしくみ〜高度交通システムについて その2
 (自動車の走行安全技術の今後について)
  準備学習:教科書、先週の配布プリントを読んでおくこと
14.学習内容の振り返り(高度交通システムの今後)
  準備学習:教科書、配布プリントを読んでおくこと
【実務経験のある教員による授業科目】
自動車メーカーの車両研究所等での勤務経験を活かして、自動車の基本的なシャシー技術(運動性能)から最先端のシャシー制御等の高度交通システムについて講義する。

<成績評価方法>
「小テスト&宿題(レポート)」の内容は<授業のねらい>と<具体的な到達目標>に深く関連しており、これを提出することが単位取得には欠かせない条件になる。その上で、定期試験期間に行う試験による評価を行う。定期試験期間に行う試験(70%),小テスト&宿題(30%)の結果の合計において、総合で60%以上でGrade評価がD以上となり、合格とする。

<教科書>
・「自動車の限界コーナリングと制御」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2015)
(また、参考書の「徹底カラー図解 自動車のしくみ」の、一部抜粋プリントを配布する。)

<参考書>
・「徹底カラー図解 自動車のしくみ」野崎博路 監修 マイナビ出版(2017)
・「サスチューニングの理論と実際」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2008)
・「基礎自動車工学」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2008)

<オフィスアワー>
水曜日 12:55〜13:35 八王子校舎8号館304室(自動車運動制御研究室:野崎)

<学生へのメッセージ>
本科目に引き続き、自動車運動工学、自動車工学も受講することが望ましい。


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