2018年度工学院大学 教職課程科目

道徳教育の研究(Study of Moral Education)[9336]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
浜野 兼一 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/12/14

<授業のねらい>
教職教養として道徳教育の理念や歴史、道徳の時間の指導計画等について学ぶ。道徳教育の今日的な課題とは何かを考えてゆく。思想史、学校における道徳教育の歴史をみながら、現代の道徳教育について考えてゆきたい。

<受講にあたっての前提条件>
『中学校学習指導要領解説 道徳編』などを手がかりにして、現在の道徳教育の目的やねらいなどをとらえておきましょう。

<具体的な到達目標>
具体的な達成目標は以下の通り。 
1)道徳教育の在り方について、学習を進めながら自分の考えをまとめ記述出来るようになる。理念的な内容について、自分の問題として意識し自分の言葉で表現する手段を身につける。 2)学校における道徳教育に関して、歴史的な問題が大きく関わっていることに気づきつつ、現代の課題を考えてゆくという視点を持つ。 3)「全面主義」「特設主義」など、基本的な概念の理解をする。 4)「道徳の時間」の指導案を作成する。

<授業計画及び準備学習>
1. [導入] 学校における道徳教育の状況等を紹介しながら、導入的講義を行う。
準備学習 各自の道徳教育の経験を振り返りまとめる
2. [「道徳」とはなにか] 道徳観の多様性、学校教育での「道徳」のとらえ方等から道徳の本質を考える。道徳性の発達段階についてもとり上げる。
準備学習 道徳性の発達段階説のまとめ
3.[道徳教育の基本方針と全体構造] 学校での道徳教育の実践的目標・内容等について触れてゆく。
準備学習 学習指導要領「道徳」について学習
4. [道徳教育の指導計画] 全体計画、年間指導計画、「道徳の時間」の指導計画等、事例をとりあげる。
準備学習 指導案の準備
5. [道徳教育指導案作成1] 主題設定と教材選択について実施する。
準備学習 指導案作成・発表準備 
6. [道徳教育指導案の発表] 各自の指導案をもとに授業を想定した発表を実施し討論する。
準備学習 討論のまとめ
7. [文化と道徳] 比較文化的な視点・思想史的な視点から道徳の種々相について考える。
準備学習 指導案作成
8. [道徳教育指導案作成2] 主題設定の理由作成とその深化・焦点化について実施する。
準備学習 指導案作成注意事項のまとめ 
9. [戦前の道徳教育 ] 学校における戦前の道徳教育の歴史をたどる。
準備学習 道徳教育史(戦前)のまとめ
10. [戦後の道徳教育 1] 戦後初期の道徳教育。
準備学習 道徳教育史(戦後)のまとめ
11. [戦後の道徳教育 2] 「道徳の時間」特設以降の道徳教育。
準備学習 指導案作成
12. [道徳教育指導案作成3] 指導過程の作成を実施し指導法について修得してゆく。
準備学習 指導案作成
13.[道徳教育の事例] 事例の紹介を中心に、指導原理や評価等について触れる。
準備学習 指導案作成
14.[道徳教育の課題とまとめ・学習内容の振り返り] 道徳教育の今日的課題、学校の道徳教育の在り方について検討する。  全体のまとめ 課題の実施
準備学習 指導案及び講義に関するまとめ
15.[学習成果の確認(課題作成)及び講評]

準備学習 各自の「道徳の時間」学習指導計画案の作成に向けて、「資料の選定」、「主題設定の理由」、「指導過程」を準備作成してゆかなければならない。

<成績評価方法>
授業態度(15%)、授業時の小レポート(15%)、[まとめと課題学習](70%) の割合により100点満点で評価し、60点以上を合格とする。

<教科書>
授業時に指示する。

<参考書>
『中学校学習指導要領解説 道徳編』

<オフィスアワー>
授業前15分:場所は新宿キャンパス12階講師室。

<学生へのメッセージ>
道徳教育のあり方を考えてゆくのがテーマとなってゆきます。それぞれに自分の考えをまとめていってほしいと思いますが、思想や哲学的な本にもこの機会に触れて欲しいと思います。「そういった方面はまったくの苦手、敬遠します」と「少しは、いやせめて一冊くらいは見てみるか」では、大きな違いです。


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