2018年度工学院大学 先進工学部機械理工学科

熱力学II(ThermodynamicsII)[3H28]

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2単位
雑賀  高 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
 内燃機関や蒸気タービンでは,熱を機械的仕事に変換している。「熱力学 I」の基礎知識に基づいて,熱機関と作業機のサイクルの原理を理解し,サイクルの諸量を計算できるようにする。FE試験対策も視野に入れて,英文の専門用語も使えるようにする。演習を毎回行い,提出するので,全出席を前提とする。その日の講義の内容について直ちに演習を行い,理解を深める。疑問の点はまず自分で考えた上で,教員に質問することによって確認する。

<受講にあたっての前提条件>
 「熱力学 I」に関する知識と計算力が必須である。したがって,「熱力学 I」の受講済みの学生(単位の修得・未修得にかかわらず)のみが履修できる。
 さらに「数学 I」,「数学 II」の微分・積分に関する知識が必要である。習得後は「応用熱力学」へと発展させて,エネルギーと環境に対する機械技術者としての素養を身につけることができる。また,創造工学セミナーのテーマがエネルギーに関係する場合,そのプロジェクトを遂行するための必要な知識を得られる。

<具体的な到達目標>
(1) 熱機関と作業機のサイクルに対して,状態変化の関係式を適用して計算できる。
(2) 蒸気の性質を理解し,蒸気表を用いて水および蒸気のエネルギーの流れと仕事・熱量の変化を計算できる。

<授業計画及び準備学習>
1. 「熱力学 I」の復習
 準備学習:状態方程式,気体の状態変化などを復習する。
2. 熱機関と作業機のサイクル(オットーサイクル)
 準備学習:教科書74〜78ページを熟読し,例題を解く。
3. 熱機関と作業機のサイクル(ディーゼルサイクル)
 準備学習:教科書78〜80ページを熟読し,例題を解く。
4. 熱機関と作業機のサイクル(デュアルサイクル)
 準備学習:教科書80〜83ページを熟読し,例題を解く。
5. 学習内容の振り返りと試験
 準備学習:前回までの総復習を行う。
6. 熱機関と作業機のサイクル(ブレイトンサイクル)
 準備学習:教科書84〜87ページを熟読し,例題を解く。
7. 圧縮機のサイクル
 準備学習:教科書91〜94ページを熟読し,例題を解く。
8. 冷凍機,ヒートポンプのサイクル
 準備学習:教科書94〜96ページを熟読し,例題を解く。
9. 学習内容の振り返りと試験
 準備学習:前回までの総復習を行う。
10. 蒸気(水の状態変化)
 準備学習:教科書99〜103ページを熟読し,例題を解く。
11. 水蒸気のエンタルピー,エントロピー,乾き度および飽和蒸気表と過熱蒸気表
 準備学習:教科書103〜107ページを熟読し,例題を解く。
12. ランキンサイクル(蒸気の断熱効果)
 準備学習:教科書110〜112ページを熟読し,例題を解く。
13. ランキンサイクル(基本サイクル)
 準備学習:教科書113〜115ページを熟読し,例題を解く。
14 学習の振り返り
 準備学習:定期試験で解けなかった問題を検討しておく。

<成績評価方法>
定期試験(40%),授業内試験(40%),および演習(20%)とする。ただし,欠席および遅刻は減点するので,試験のみで合格となっても,評価が不合格となることがある。

<教科書>
熱力学教育研究会編「機械技術者のための熱力学」(産業図書)

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
授業終了後に教室あるいは17階1777研究室において。
上記時間外でも随時質問を受け付けます.メールでの質問も可.
メールアドレス:saika[@]cc.kogakuin.ac.jp([@]を@に置き換えてください)

<学生へのメッセージ>
熱力学には理解しにくい概念が多くあります。必ず,出席しましょう。


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