2018年度工学院大学 先進工学部機械理工学科

有機化学I(Organic Chemistry I)[2139]

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2単位
小林 元康 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
有機化合物アルカン、アルケン、ハロゲン化アルキルの命名法と性質、有機反応の原理を理解する。

<受講にあたっての前提条件>
マクマリー有機化学概説の1章が十分に理解していること。特に、原子、分子、結合の項目。高校の化学の教科書の内容を一通り理解していること。

<具体的な到達目標>
(1)炭素の混成軌道から原子の結合数と結合角度を説明できる。
(2)アルカン、アルケン、ハロゲン化アルキルの命名ができる。
(3)置換反応、付加反応、脱離反応を電子の移動(屈曲矢印)で説明できる。
(4)アルケンの付加反応をカルボカチオンの安定性に基づいて説明できる。
(5)共鳴を理解し、共鳴形を誘導できる。
(6)芳香族性と芳香族置換反応を説明できる。

<授業計画及び準備学習>
講義は下記のスケジュールで行う。
毎回、前の週に課題を配付しておくので、講義当日までに教科書を読み予習して、解答を用意しておくこと。
1. 構造と結合:電子軌道
2. 酸と塩基
3. アルカンの命名法、化学構造式の書き方、構造異性体
4. シクロアルケンの命名法、Newman投影式、立体配座
5. アルケン、アルキンの命名法(ジエン、cis-trans、E体、Z体)
6. 反応機構:屈曲矢印のルール
7. 学習の復習
8. 反応機構:アルケンへの付加反応
9. マルコフニコフの法則とカルボカチオンの級数
10. 反応エネルギー図と遷移状態
11. 共役ジエンの反応と共鳴構造
12. アルケン、アルキンの付加反応
13. 芳香族の反応
14. 学習の振り返り

<成績評価方法>
定期試験期間内に期末試験を実施する。
以下(1)〜(3)の評価法の中で最高点(100点満点)を成績として採用する。
(1)定期(期末)試験の点数
(2)中間試験の点数(配分50%)と期末試験の点数(配分50%)の合計点
(3)定期試験の点数(配分70%)と講義での加点(配分30%)の合計点
成績は6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価する。
およその目安はC=60点以上、B=70点以上、A=85点以上、A+=95点以上である。
毎回の講義で提示される課題に対し、その解答を発表し議論に参加したチーム全員に5点を加点する。講義に出席していても議論に参加しなかった場合、加点はない。そのため、講義に出席するだけでは一切成績には反映されない。

<教科書>
マクマリー有機化学概説 第6版(東京化学同人)ISBN:978-4-8079-0662-8
有機化学ワークブック(丸善出版)奥村格 ISBN:978-4-621-08179-2

<参考書>
ブルース有機化学概説(第3版)(東京化学同人)ISBN:978-4759818314
マクマリー有機化学(上、中、下)(東京化学同人)
HGS分子構造模型(丸善)
ウェイド有機化学(上、下) 丸善(中村浩之ら訳)
Claayden, Greeves, Warren, Wothers, "Organic Chemistry", Oxford University Press
S. ウォーレン「プログラム学習 有機合成反応」(講談社)

<オフィスアワー>
木曜15:00-17:00八王子キャンパス 5号館202号室
土曜11:00-14:00八王子キャンパス 5号館202号室
月曜09:00-11:00新宿キャンパス 20階A-2066号室
これ以外の時間に訪問する場合は事前にメールで問い合わせ下さい。
小林:motokoba@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
受講する前に教科書の対応する節を読んでおくこと。有機化学Tでは多くの部分が高校での学習内容と重複する。化学が苦手な方は高校の化学の教科書をもう一度読み直す、または持参して講義に望むと良い。また、有機化学ワークブック(丸善出版)奥村格を副読本として推奨する。有機化学では分子の立体感を身につけることが大事である。そのためには分子模型を組み立てることが最善の方策なので、可能であれば、分子模型の購入を勧める。


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