2018年度工学院大学 先進工学部応用物理学科
△熱・統計力学(Statistical Thermodynamics)[2D26]
2単位 永井 裕己 准教授
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 熱力学とは熱や物質の輸送現象とそれ伴う力学的な仕事について,系の巨視的性質(状態量)を用いて法則化する学問である。熱力学の基本法則(第0法則〜第3法則)の習得を目標とする。本授業では,物理・化学両方の視点から熱力学を取り扱い,統計力学の基本原理と応用について,熱力学との関係に留意しながら基礎的事項を理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし
- <具体的な到達目標>
- 熱・統計力学の基礎となる概念と法則が理解できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1:状態変化について
エネルギーの概念について理解する。 準備学習;温度・熱とエネルギーの関係を予習する。 2:気体について 理想気体と実在気体に関して理解する。 準備学習;状態方程式を予習する。 3:気体の圧力と速度分布について マクスウェルーボルツマン分布を理解する。 準備学習;気体の圧力に関して予習する。 4:平衡について 状態関数と経路関数の違いを理解する。 準備学習;熱力学第一法則に関して予習する。 5:熱について 熱の概念を理解する。 準備学習;熱力学過程に関して予習する。 6:熱容量とエンタルピーについて エンタルピーの概念を理解する。 準備学習;熱容量と熱エネルギーに関して予習する。 7:反応熱について 反応熱に関して理解する。 準備学習;ヘスの法則に関して予習する。 8:エントロピーと自由エネルギーについて エントロピーの本質を探る。 準備学習;自由エネルギーに関して予習する。 9:カルノーサイクルと熱効率について 熱力学第二法則に関して理解する。 準備学習;熱機関に関して予習する。 10:相転移について エンタルピーを使って物質の三態を理解する。 準備学習;物質の三態に関して予習する。 11:マクスウェルの関係式について マクスウェルの関係式を理解する。 準備学習;蒸気圧曲線に関して予習する。 12:溶液について 溶液の束一的性質を理解する。 準備学習;凝固点降下に関して予習する。 13:電解質溶液について 溶解を熱力学の視点から理解する。 準備学習;基礎化学のイオンに関して予習する。 14:学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 原則として、定期試験の点数が60点以上を合格とする。ただし、授業中提出課題の評価を50%まで含め、総合評価が100点を超えないようにして規格化して評価する。
- <教科書>
- 指定教科書なし
- <参考書>
- W.グライナー 他著 「熱力学・統計力学」 丸善出版
原田義也 著 「統計熱力学」 裳華房 原島鮮 著 「熱力学・統計力学」改訂版 培風館 鈴木彰 他著 「統計熱力学の基礎」 共立出版
- <オフィスアワー>
- 土曜13:00-15:00とする。教員の居室は八王子キャンパス(4号館7階704号室)。会議や出張で不在の可能性があるので事前に連絡を取ることを推奨する。メールで連絡・質問する場合は、st40846@ns.kogakuin.ac.jpまで。
- <学生へのメッセージ>
- 熱力学は、非常に膨大な数の原子や分子の性質を、ほんの数個の物理量(熱力学変数)で記述できてしまう、大変ユニークかつ便利な学問です。様々な学問に精通しますので、一生懸命勉強してください。
ナンバリングはこちら
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2018 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|