2018年度工学院大学 先進工学部環境化学科
電気・計測工学概論(Introduction to Electrical Measurement Engineering)[2H34]
2単位 大杉 功 非常勤講師
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 現在科学技術の広範な領域において様々な電気電子機器が使用されており、高度に発達した電気電子技術を応用した計測機器が活用されています。この科目では、科学技術者に必要な電気電子および計測の基礎を初歩から学びます。電気電子回路の基本から計測への応用までを幅広く学習することで理解を深め、実務的な能力を身につけます。
- <受講にあたっての前提条件>
- 複素数の代数計算と微分・積分の基礎を修得していることが必要です。
- <具体的な到達目標>
- 電気電子回路の動作を定量的に理解できる。
電気電子機器を適切に使用できる。 測定データを適切に処理できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.静電容量
電荷と電界の関係、および静電容量の働きを学ぶ。 [準備学習] 教科書1.1節を読んで理解に努める。
2.抵抗と直流回路 キルヒホッフの法則やテブナンの定理を用いて回路を解く方法を学ぶ。 [準備学習] 教科書1.2.1節を読み、p.20の問題5と6を解いて理解に努める。
3.インダクタンス 電流の磁気作用と電磁誘導の法則、およびインダクタンスの働きを学ぶ。 [準備学習] 教科書1.2.2〜1.2.5節を読んで理解に努める。
4.正弦波交流 交流の最大値と実効値の関係、および複素数を用いた記述方法を学ぶ。 [準備学習] 教科書2.1節を読んで理解に努める。
5.インピーダンス インダクタンスや静電容量とリアクタンスの関係、およびインピーダンスを計算する方法を学ぶ。 [準備学習] 教科書2.2節を読んで理解に努める。
6.交流回路 交流電力の計算方法、および共振状態における回路の振る舞いを学ぶ。 [準備学習] 教科書2.3、2.5節を読んで理解に努める。
7.電子デバイス 半導体ダイオード、接合トランジスタおよび電界効果トランジスタの働きを学ぶ。 [準備学習] 教科書3.1〜3.2節を読んで理解に努める。
8.電子回路 hパラメータを用いた等価回路の記述方法、および増幅回路と発信回路の働きを学ぶ。 [準備学習] 教科書3.6節を読んで理解に努める。
9.電気エネルギーの変換 変圧器の働き、および電力変換回路のエネルギー変換効率の計算法を学ぶ。 [準備学習] 教科書4.2、7.2.1節を読んで理解に努める。
10.電気機械 発電機と電動機の原理、三相電力の計算方法、および電動機の機械出力と電力との関係を学ぶ。 [準備学習] 4.1、4.3、4.4節を読んで理解に努める。
11.電気電子計測 電圧計と電流計の原理、倍率器と分流器の計算法、および電力の測定方法を学ぶ。 [準備学習] 教科書5.1節を読み、p.96の問題1、2を解いて理解に努める。
12.測定データの処理 不確かさを含むデータの記述方法、および最小二乗法による近似曲線の求め方を学ぶ。 [準備学習] 事前配布資料を読んで理解に努める。
13.物理・化学量の計測 各種センサの動作原理、演算増幅器の働き、およびデータロガーの構造を学ぶ。 [準備学習] 教科書3.7、5.3節を読んで理解に努める。
14.学習内容の振り返り [準備学習] 定期試験で解けなかった問題の解き方を考えておく。
- <成績評価方法>
- 定期試験期間に試験を実施します。
課題の評点30%+試験の評点70%として評価し、Grade A+, A, B, C, D(評点60以上)を合格とします。
- <教科書>
- 「電気電子工学概論」磯村滋宏、松井景樹、松岡良輔、渡辺健二(朝倉書店)
この他に補助教材として授業ごとにプリントを配布し、理解の助けとします。
- <参考書>
- 「基礎電気電子計測」信太克規(数理工学社)
各単元の詳細に関する参考書は、適宜授業中に紹介します。
- <オフィスアワー>
- 後期火曜日15:30〜16:00 新宿講師室(12F)
- <学生へのメッセージ>
- 用語や数式の細かな取り扱いばかりにとらわれることなく原理に基づいて理解することに努め、毎回配布される「まとめ」プリントを活用して復習することで実力が身に付きます。
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