2018年度工学院大学 先進工学部環境化学科
△土壌環境工学(Soil Environmental Engineering)[2E29]
2単位 酒井 裕司 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 本講義では、地球環境における土壌環境問題の内容を学習し、土壌中における様々な現象を理解することをねらいとする。講義初めでは、砂漠化や土壌汚染などの国内外での土壌環境問題の現状を例に内容の学習をし、その後、土壌中における構成成分、水や化学物質の移動メカニズムなどの物理性、化学平衡、吸着、反応などの化学性、さらに土壌有機物などの生物学的な内容を学習する。
- <受講にあたっての前提条件>
- ●地球環境工学、環境分析実験を修得していること。
●移動現象、移動現象演習を修得していることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- ●土壌環境問題の現状を理解する。
●土壌生態系の役割や環境保全機能を理解する。 ●土壌中での水や化学物質の移動現象について理解し、自身で計算ができる。 ●土壌中における吸着や化学平衡などの反応性を理解し、自身で計算ができる。 ●土壌中での汚染や劣化メカニズムを現象として理解し、改善方法を説明できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週 ガイダンス及び土壌環境問題の現状
講義ガイダンスと温暖化、酸性雨、砂漠化、熱帯林破壊などとの環境問題と土壌環境劣化や汚染の関係を講義する。 準備学習: 地球環境工学、機器分析実験での学習内容などを復習して受講する。 第2週 地球環境における土壌生態系の役割 土壌生態系の基本的な機能や土壌の生産力や生態系機能の修復などについて講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第3週 土壌の環境保全機能 土壌が有している植物生産、浄化機能、貯水・透水機能などの環境保全機能を講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第4週 土壌中における物質循環メカニズム 土壌中における水、ガスなどを例として物質循環について講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第5週 土壌劣化と砂漠化 乾燥地などで起こっている土壌劣化の原因やメカニズムについて講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第6週 土壌汚染と汚染メカニズム 重金属や農薬などを例として、土壌汚染メカニズムについて講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第7週 土壌の構成成分と土壌溶液と固相表面の反応 土壌中の固・液・気相成分と固相表面電荷や固相・液相間の相互作用などを講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第8週 土壌中の化学平衡と土壌生成 土壌中における生成過程と化学平衡、酸化還元反応について講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第9週 土壌中における水と水移動 土壌中における水の存在形態と浸潤や透水過程について講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第10週 土壌におけるイオン吸着現象 土壌粒子と陽イオン交換反応、選択吸着メカニズムについて講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第11週 土壌中の溶解平衡、土壌中における溶質と溶質移動 土壌中における炭酸塩平衡や鉄、アルミニウム、リン溶解度について講義する。土壌中における溶質と溶質移動メカニズムについて講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第12週 土壌有機物の化学、土壌環境の保全管理と測定法 土壌有機物の特性と土壌環境アセスメントとモニタリング手法について講義する。 準備学習:前回までの復習をノートやプリントを利用して行う。 第13週 学習成果の確認 準備学習:第1週目から第12週目までの全範囲を総復習する。 第14週 学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 成績は、レポート(30%)、期末試験(70%)の点数により評価する。なお期末試験は定期試験期間内に行う。
- <教科書>
- 指定教科書なし (講義中、プリント配布)
- <参考書>
- 『土壌の化学』G.H.Bolt, M.G.M Bruggenwert、学会出版センター、『環境土壌学』松井健、岡崎正規、朝倉出版 等
- <オフィスアワー>
- 月曜日、13:00〜17:00、新宿校舎1976
上記以外での質問などは、e-mail(sakai@cc.kogakuin.ac.jp)に連絡してください。
- <学生へのメッセージ>
- 講義中に取り上げた内容に関してのレポートと期末試験により成績評価を行いますので、すべての講義に出席してください。
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