2018年度工学院大学 先進工学部生命化学科

公衆衛生学(Public Health)[5B17]

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2単位
山田 昌治 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
公衆衛生学は、人の健康の維持そして増進を探求する学問である。過去の疾病や危害等の事例を学びながら、現在の健康目標と将来に向けての課題を理解し、これらの諸問題の成因とその具体的な対策について考察する。

<受講にあたっての前提条件>
(1)疾病や健康障害の予防および対策に興味をもっていること。
(2)健康の増進に関して興味をもっていること。
(3)食品事故や事件、あるいは環境問題について興味をもっていること

<具体的な到達目標>
(1)人口の動向、年齢階級ごとの健康の維持・増進・管理について考察できる。
(2)各種疾患の成因と予防、生活習慣病の予防等について考察できる。
(3)地球環境の保全、環境と健康ならびに食品と健康とのかかわりについて考察できる。
(4)職業病の成因とその予防について考察できる。

<授業計画及び準備学習>
(1)公衆衛生学概論
  公衆衛生の定義と目指すところ。公衆衛生の歴史的背景。
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、アルマ・アタ宣言およびオタワ憲章に       ついて調べておくこと。
(2)環境と健康
  生態系の中の人間生活。環境汚染と健康影響。環境衛生。
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、かつてわが国で起こった公害病に
       ついて調べておくこと。
(3)健康と疾病にかかわる統計学➀
  保健統計。人口静態統計。人口動態統計。
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、1950年から現在に至るわが国の
       人口推移について調べておくこと。
(4)健康と疾病にかかわる統計学A
  生命表。傷病統計。さまざまな健康調査
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、平均寿命と平均余命の違いについて
       理解しておくこと。また1950年から現在に至るわが国の平均寿命について
       調べておくこと。
(5)生活習慣の現状と対策
  疫学の方法論。健康に関する行動と社会。身体活動・運動。喫煙・飲酒。睡眠・休養と
  ストレス。
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、厚生労働省が策定し推進している
      「健康日本21」について調べておくこと。
(6)主要疾患の疫学と予防対策➀
  がん。循環器疾患。代謝疾患。骨・関節疾患。歯科保健。
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、主要部位の「がん」について調べて
       おくこと。
(7)主要疾患と予防対策A
  感染症。精神疾患。消化器疾患。腎臓疾患。呼吸器疾患。
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、主要な感染症について調べておく
       こと。
(8)保健・医療・福祉の制度
  社会保障。行政のしくみ。医療制度。福祉制度。地域保健。産業保健。
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、わが国の社会保障制度について調べて       おくこと。
(9)健康と微生物
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、微生物と私たちの生活とのかかわり
       について調べておくこと。
(10)微生物制御技術
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、食品産業において微生物による危害を       どのように防止しているかについて調べておくこと。
(11)公衆衛生の観点からの食品安全
  準備学習:参考書あるいはインターネットを利用し、雪印乳業集団食中毒事件について
       調べておくこと。
(12)食物と健康@
  生活環境の変化による食生活の変化およびそれに伴う疾病構造の変化について解説する。
  準備学習:テレビあるいはインターネットで見聞する食物と健康に関して疑問点を少なくと       も5件挙げておくこと。
(13)食物と健康A
  化学物質や放射能による食品の汚染問題および新しく開発された食品等について解説する。
(14)学習内容の振返り
  前回までの総復習を行う。

<成績評価方法>
授業にきちんと出席することが成績評価の前提である。授業内実施の確認テストで平常点を算出するとともに、試験期間に授業内容すべてを範囲とする学期末試験を実施する。平常点、学期末試験の評価割合は4:6。A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。

<教科書>
教科書は指定しないが、毎回重要となる項目について準備学習として挙げておくので、必ず準備して講義に臨むこと。

<参考書>
「学生のための現代公衆衛生」中村泉・野中浩一・苅田香苗・内山有子著(南山堂)
ISBN:978-4-525-62037-0

<オフィスアワー>
授業日の17時以降(応用化学実験終了後)教員控室(A-2016)で対応する。それ以外の日を希望の場合はメール(yamadama@cc.kogakuin.ac.jp)をいただきたい。

<学生へのメッセージ>
公衆衛生学は、食と健康について大所・高所から学ぶ本学では数少ない科目であるので、食品衛生管理者ならびに食品衛生監視員の資格修得にあたってしっかり学んでいただきたい。

<備 考>
なし

<参考ホームページアドレス>
なし


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