2018年度工学院大学 先進工学部生命化学科

有機化学II(Organic Chemistry II)[2A14]

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2単位
南雲 紳史 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
有機化学基礎、有機化学Iで学んできた基礎的理論を基に芳香族化合物、ハロゲン化アルキルの構造、性質、反応などについて理解を深める。また、有機化合物の立体構造について学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
有機化学Iの内容に関して、理解が進んでいる事。できれば、3回目の講義ぐらいまでに教科書の1章から4章までの章末問題を全て行い、その正解率が8割程度になるまで繰り返すことが望ましい。

<具体的な到達目標>
共鳴構造を書ける。
キラルについて説明でき、不斉炭素の絶対配置を明示できる。
ベンゼン誘導体の反応に関して反応機構を明示でき、位置選択性を予測できる。
求核置換反応、脱離反応の反応機構を明示できる。

<授業計画及び準備学習>
1. 芳香族性
『有機化学基礎』(1年2Q)で学んだ各種混成軌道の電子配置を書けるようにしておくこと(C、N、O原子のsp3,sp2,sp混成軌道は必ず!)

2. 芳香族求電子置換反応
『有機化学T』(1年3,4Q)で学んだ共鳴理論を復習し、共鳴式を書けるようにしておくこと

3. Friedel-Crafts反応
 ハロゲン化、スルホン化、ニトロ化に共通する反応機構を復習し、書けるようにしておくこと

4. 置換基効果
 『有機化学T』(1年3,4Q)で学んだ共鳴理論を復習し、共鳴式を書けるようにしておく

5. 立体化学1:鏡像異性体とRS配置
    キラリティーについて予習しておくこと

6. 立体化学2:ジアステレオマー、メソ化合物
    RS配置の決定を復習し、教科書の問題を利用し確実にできるようにしておくこと

7. 立体化学3:異性現象の要約、自然界におけるキラリティー
 教科書に載っているキラル化合物に関して、分子模型組み立て、RS配置を決定してみること

8. グリニヤル試薬の調製とその反応
 酸化還元反応の見極め方、有機化合物中の各原子の酸化数の求め方を復習しておくこと

9. ハロゲン化アルキルのSN2反応
 資料「5つのルール」のアニオン編のところを見ておくこと

10. ハロゲン化アルキルのSN1反応
 『有機化学T』(1年3,4Q)で学んだ有機反応のエネルギー論(反応速度)を復習しておくこと

11. ハロゲン化アルキルのE1反応
 資料「5つのルール」のカチオン編のところを見ておくこと

12. ハロゲン化アルキルのE2反応
 資料「5つのルール」のアニオン編のところを見ておくこと

13. 置換反応(SN)・脱離反応(E)に影響する諸要因

14. 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
授業に全開講数の2/3以上出席することが成績評価の前提。
試験期間に学期末試験を実施し、講義中におこなう演習問題の内容を最大10%(合格点に対する)まで加味する。
A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。

<教科書>
マクマリー有機化学概説(東京化学同人)

<参考書>
ウォーレン有機化学(上)(東京化学同人)

<オフィスアワー>
火曜日4時限目以降
17号館357号室


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