2018年度工学院大学 情報学部

論理回路(Logic Circuits)[5N15]

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2単位
小野  諭 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<授業のねらい>
この授業では、単に「論理回路」の分析・構成方法を学ぶだけではなく、その背景となっている論理の構造を学びます。
我々の生活の基礎を支えているデジタル技術の基盤となっている考え方を学ぶことで、より専門的な知識へと円滑に進むことができるようになります。

<受講にあたっての前提条件>
本講義は再履修者用の講義となります.昨年の授業内容を復習しておいてください。また、復習してわからなかった点は、具体的な問題点をあげて質問できるようにしておいてください。

<具体的な到達目標>
論理回路に関する以下の項目について、基礎を理解し,基礎的な問題に対して正しく解答できるとともに、比較的簡単な事例について、現実の問題に技術を適用できるようになることを目的とします。
- デジタル回路の基礎
- 組み合わせ回路
- 順序回路

<授業計画及び準備学習>
I: デジタル回路の基礎

1.ガイダンス,ディジタルとは何か
- アナログとディジタルの違い
- 数/符号のデジタル表現
- 基数変換

2.論理ゲート
- 論理ゲートの種類,
- 論理回路でよく用いられる論理演算
- 論理回路と集合演算との関係

3.論理代数
- 論理代数
- 論理代数の式変形と定理
- 論理代数の定理証明方法

4.論理回路の表現と分類
- 正論理と負論理
- 組み合わせ回路と順序回路
- 論理関数・真理値表と論理回路

II: 組み合わせ回路

5.論理関数の標準形
- ミニクイズ1: 範囲 I: デジタル回路の基礎
- 論理関数の表現形式
- 最小項・最大項による任意の論理関数の展開
- 関数の完全規定と不完全規定

6.論理関数の簡単化
- カルノー図
- 最小積和形
- カルノー図を用いた最小積和形の計算
- 関数の不完全規定と最小積和形

7.組み合わせ回路の応用
- 組み合わせ回路の応用例
- 十進数エンコーダ・デコーダ
- マルチプレクサ・デマルチプレクサ

8.加算器・減算器
- 加算器・並列加算器
- 減算器、全加算器を用いた並列減算
- キャリー波及の高速化

III: 順序回路

9. フリップフロップ
- ミニクイズ2: 範囲 II: 組み合わせ回路
- 組み合わせ回路と順序回路との違い
- フリップフロップの種類と動作
- フリップフロップの実現

10. フリップフロップの応用
- フリップフロップを応用した各種回路
- 記憶回路としてのフリップフロップと励起関数

11. 順序機械と順序回路
- 順序回路の設計手順
- 事例を用いた設計演習

12. 順序回路の解析
- 回路図の分析
- 出力関数、励起関数の導出
- FF の次状態の導出
- 状態遷移図:状態遷移表の導出

13. 順序回路と順序機械に関する総合演習
- ミニクイズ3: 範囲 III: 順序回路 (ただし、13.の内容は除く)
- 順序機械から順序回路への展開
- 順序回路から順序機械への復元

14. 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
・定期試験期間に試験を行います。
・授業時間内で、随時、ミニクイズを実施します。
・それらを総合的に判断して成績をつけます。
 授業中に3回行うミニクイズ 30%、期末試験 70%。
・到達目標に照らして Grade (A+,A,B,C,D,F) で評価し,D以上の者を合格とします.
 なお、GPA 非適用者は S, A, B, C, Fで評価し C 以上を合格とします.

<教科書>
kuport で事前に配布する資料を用います。
授業前に必ずダウンロードして、プリントしたりスマホなどを用いて予習をしてください。
また、演習問題が多数含まれているので、予習や復習の際に活用してください。

<参考書>
特に指定しません。進んだ学習をしたい場合には、適切なものを紹介します。

<オフィスアワー>
木曜3限 新宿 A-1577

<学生へのメッセージ>
できるだけ多くの図面と例題を利用して丁寧に説明します。
事前配布資料を用いて予習をして授業に出席すると、理解が深まります。
授業に必ず出席し、疑問点は積極的に質問してください。


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