2018年度工学院大学 情報学部

情報学実験(Experiments for Informatics)[5G17]

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2単位
長嶋 祐二 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
田中 久弥 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
管村  昇 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
合志 清一 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
工藤 幸寛 助教  
高橋 泰樹 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
位野木 万里 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
天澤 敬生 非常勤講師  
五十嵐 悟 非常勤講師  
及川 義則 非常勤講師  
大和 淳司 教授  
竹川 高志 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<授業のねらい>
情報学に関連する様々な実験を通して、電子回路および論理回路並びにネットワークおよびLinuxについて実践的に学ぶことを通して、情報学への理解を深めることを目指します。さらに、実験レポートの作成を通して、科学・技術分野における報告書の書き方を身につけることもねらいとしています。

<受講にあたっての前提条件>
電気回路・論理回路に関する科目を履修していることが望ましいです。また、受講にあたり、これらの理論を理解している必要があるためよく復習をすることを必須とします。

<具体的な到達目標>
・ 科学・技術分野における報告書の基本構成と表記法や引用等のルールを理解し、これらの作成に適用方法を学びます。
・ 実験で得られたデータ等を適切に記録して、これを処理し、表やグラフにまとめて、科学的な分析手法を学びます。
・ テスターやオシロスコープを始めとする各種測定器の取扱いを理解し、電気信号について基本的な分析手法を学びます。
・ コンピュータを用いた基本的な計測システムについて理解し、簡単な計測プログラムに適用する方法を学びます。
・ 論理回路の基礎を理解し、カルノー図を用いた設計およびコンピュータによるシミュレーションによる分析手法を学びます。
・ 全加算器の仕組みを理解し、演算回路に適用する方法を学びます。
・ フリップフロップ回路の仕組みを理解し、カウンタ回路の製作に適用する方法を学びます。
・ LANケーブルの規格と構造を理解し、伝送特性を踏まえた分析手法を学びます。
・ Linuxの基本的なコマンドを理解し、ファイル操作やネットワーク管理に適用する方法を学びます。
・ 小規模ネットワークの構成と管理法を理解し、身近なLANの運用に適用する方法を学びます。

<授業計画及び準備学習>
初回のガイダンス以降、午前・午後それぞれで3つのクラス分けを行い、下記の実験項目を3テーマずつローテーションして実施します。順序は班によって異なるので注意してください。班の割り振りと班ごとのスケジュールはガイダンス後に別途周知します。

1. ガイダンス
準備学習:シラバスを読み、情報学実験の目的、内容をよく理解しておいてください。

2. テスター計測
テスターを用いた電圧、LED点灯回路の電流計測、抵抗器の抵抗計測を行います。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

3. オシロスコープ計測
オシロスコープを用いてデジタル回路の測定を行う。デジタルICを用いて論理回路、順序回路を作成し、各部の信号とタイミングをオシロスコープにより測定します。オシロスコープの操作を通じてデジタル回路の理解を進めます。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

4. LabVIEW計測
センサーの電圧変化をコンピュータに取り込むための計測プログラムLabVIEWを用いて作成します。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

5. レポート指導と再実験
実験2-4のレポートの指導および再実験を行います。
準備学習:これまでのレポートの確認をいておいてください。再実験が必要な場合はこれに加えて、テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認しておいてください。

6. 論理回路設計
7セグメントデコーダの論理回路をカルノー図による簡略化を用いて設計し,LabVIEW上でシミュレーションすることで動作確認を行います。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

7. 全加算器
ICトレーナーで全加算器を製作し、8 bit加算器、補数の計算実験を行います。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

8. フリップフロップ
ICトレーナーでRS-FF製作する。また、D-FFを製作しカウンタ回路のタイミングチャートを作成します。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

9. レポート指導と再実験
実験6-8レポートの指導および再実験を行います。
準備学習:これまでのレポートの確認をしておいてください。再実験が必要な場合はこれに加えて、テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認しておいてください。

10. ネットワーク基礎座学
以降の実験で必要なLinuxおよびネットワークに関する基礎的な事柄を講義形式で学びます。
準備学習:テキストの該当項目を熟読しておいてください。

11. LANケーブルの製作と特性評価
LANケーブルを圧着工具により製作し、その伝送特性の評価を行います。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

12. Linux
Linuxの基本コマンド、ネットワークコマンドおよびファイル処理を学びます。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認します。

13. LAN構築
小規模LANを構成し、その設定や管理、トラブルシューティングを行います。
準備学習:テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認する。

14. 理解の確認
準備学習:これまでの総復習。

15. レポート指導と再実験
実験11-13のレポートの指導および再実験を行います。
準備学習:これまでのレポートの確認をしておいてください。再実験が必要な場合はこれに加えて、テキストの該当項目を熟読し実験手順を確認しておいてください。

<成績評価方法>
受講態度、実験ノート、レポート、および試験の結果を総合的に評価し、達成目標に照らし合わせてGrade D以上のものに単位を認めます。また、必要に応じて、口頭審問等を行う場合がある。ただし、単位の認定は、すべての実験の受講が前提であり、末受理のレポートが1通でもある場合、単位を認めません。

<教科書>
初回授業(ガイダンス)で指定する「実験テキスト」を事前に熟読し、実験の目的、内容、手順をよく理解しておいてください。

<参考書>
電気回路および論理回路関連科目の教科書
また、必要に応じて図書館等を利用し、各自必要な文献を探してください。

<オフィスアワー>
実験前後に各実験室において、質問等を受け付けます。
他の時間を希望する場合、担当教員に電子メール等でアポイントメントを取ってください。

<学生へのメッセージ>
実験を通して、座学で学んだ内容を確認すると共に、実験の重要性、面白さを体感してもらいます。また、単位の前提条件として出席とレポートの提出は必須です。特にレポート作成は多くの時間を要するので計画的に取り組むことが必要です。


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