2018年度工学院大学 情報学部

情報学概論(Intorduction to Infomatics)[4D30]

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1単位
管村  昇 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
近藤 公久 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
橘  完太 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
藤川 真樹 准教授  
大塚 裕幸 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
三木 良雄 教授  
竹川 高志 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<授業のねらい>
現代社会において、情報に関する技術は、我々が日常生活を送る上で欠かせないものである。しかしながら、情報に関する技術は広範囲にわたっており、分野だけではなく、研究開発のフェーズも、基礎研究から応用、さらには実用化、商品開発まで多岐にわたっている。本講義では、社会の第一線でご活躍されている講師を大学外部からお招きして、オムニバス形式で講義を進める。本講義を通して、情報に関するさまざまな分野の知識と研究開発に触れ、自らの視野を大きく広げてもらいたい。

<受講にあたっての前提条件>
日頃から、情報に関する技術やその社会での利用などについて、新聞、テレビ、インターネットなどで情報を取得しその内容について自分なりの考えをもっておくこと。講師の先生方から事前の課題があれば、必ずそれを事前に実行しておくこと(課題がある場合には事前に周知する)。

<具体的な到達目標>
講師の先生方の講義を通して、情報分野の最先端の技術、またその社会における利用などを修得すること

<授業計画及び準備学習>
1.4月12日
講師:岡田真人(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻 教授 )
講義題目: スパースモデリング入門
内容: ビッグデータ,IoT(Internet of Things),AI(Artificial Intelligence)などに代表されるように,大量のデータに隠された規則性を抽出するデータ解析の系統的技術の開発は,今後のビジネスにおいて重要な課題である.本講義では,そのキーテクノロジーの一つであるスパースモデリング(SpM: Sparse Modeling)を紹介する.SpMの適用例として,電波望遠鏡の信号からブラックホールを撮影する試みと,MRIの高速撮像を紹介する.次に地球科学データによる津波到達範囲推定を例として,基礎研究から応用,開発,ビジネスに至る幅広い分野に適用可能なSpMの最先端手法であるES-DoS(状態密度付き全状態探索)法を解説する.これらのSpMの具体例に基づき,将来の卒業研究(研究室の決定),進路(大学院・就職)をどのように考えるかを議論する.
担当教員: 竹川高志

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2.4月19日
講師:坂本真一(株式会社 オトデザイナーズ、代表取締役)
講義題目:聴覚心理学と音が伝わる技術 〜研究成果の実用化と起業〜
内容:日本の聴覚心理学研究は古い歴史を持ち、世界的に知られる数多くの研究成果を産み出してきているが、これらの研究成果が実用化された事例は数少ない。本講義では、聴覚心理的知見の産業応用を目指して創業された(株)オトデザイナーズの事例を基に、研究成果の産業応用に関する問題点などを議論したい。
参考図書:「オトデザイナーが教える!伝わる技術(WAVE出版)」「サウンドと
オーディオ技術の基礎知識(リットーミュージック)」
「音響学を学ぶ前に読む本(コロナ社)」

担当教員:近藤 公久

3.4月26日
講師:樋口知之(統計数理研究所、所長)
講義題目:ビッグデータ時代に生きる力を育む情報デザイン学
内容:スマホ、セキュリティセンサー、駅の改札、コンビニでの購買、などなど、私たちの身の回りの生活行動がまるごとデジタル化され、クラウド上に集積される時代がもう目の前です。このような状況に対応して、これまで人間が行ってきた認識・予測・判断をコンピュータにおきかえる研究開発も大学・産業界を問わず活発です。いずれホワイトカラーの多くの仕事は人工知能に置き換わることを予想する研究者もいます。本講演では、ビッグデータ時代に私たちが身につけねばならない情報リテラシーを概説し、近い将来、私たち人間に残された(人間しかできない)仕事は何になるのかをみんなで考えてみたいと思います。

下記のホームページを参照すること。
     http://tswww.ism.ac.jp/higuchi/index_jp/new/index.html

  担当教員:橘 完太

4.5月10日
講師:奥村幸彦 NTTドコモ 先進技術研究所 主幹研究員
講義題目:第5世代移動通信方式(5G)の実現に向けた研究開発動向
内容:
5Gは,10Gbpsを超える超高速な通信速度,飛躍的な通信容量の拡大,IoTの普及に伴う端末数の増加やサービス多様化への対応などをめざして研究開発および国際標準化が進められている次世代の移動通信方式です.現在,ドコモは世界の主要ベンダー13社と5Gの通信技術に関する共同実験を行っています.また,5Gトライアルサイトにおいて,5Gの商用サービス開始に向け,5Gの特長である超高速・大容量通信、低遅延、超多数の端末接続を活用した新たなサービスコンテンツをパートナー企業と連携して研究開発しています.本講義では,これらの5Gに向けた研究開発動向を紹介します.

担当教員:大塚裕幸

5.5月17日(調整中)
講師:高橋浩 B-frontier 研究所 代表
講義題目:最先端ITサービス
内容:コンピュータが誕生し70年が経過しましたが、その間、情報学の中心課題はコンピュータや周辺装置の性能や機能の高度化にありました。一方で近年、我々の生活や経済を牽引しているのはGoogle, AmazonなどのITサービスです。最近話題のUberや民泊のAirbnbもITサービスです。そこで、本講演ではサービスという側面からITの持つ特性やサービスの特徴を整理し、みなさんがサービスを創り運営して行く際の方向性・着眼点などについて考えてみたいと思います。」

担当教員:三木良雄

6.5月24日
講師:二見 聡 綜合警備保障株式会社 セキュリティ科学研究所 課長 

講義題目:情報技術を活用した最前線のセキュリティサービスについて
内容:
情報処理技術の進展により、ICT、IoT、ビッグデータ、AIなどといった新しい技術が生まれており、さまざまな分野への活用が期待されている。警備業界では、これまでにない質の高いセキュリティサービスの提供を目指している。その一例としてビッグデータの活用がある。たとえば、画像、センサー、ウェアラブル端末等から収集される大量のビッグデータを分析活用し、不審行動検知、サイバー犯罪対策、空間セキュリティなどを高度化している。このように、新しいスタイルのセキュリティサービスの実現に向けた研究開発を日々進められている。本講義では、情報技術を用いた、最前線のセキュリティサービスの研究開発について解説する.

なお6月7日は学科配属説明会を予定している。

<成績評価方法>
毎回出席を取る。1回目から6回目の講義のうち、出席回数が4回以下は不合格とする。成績は毎回講師が要求するレポート等の合計点で評価する。

<教科書>
なし

<参考書>
各回の担当教員が指定する書籍、ホームページなど。

<オフィスアワー>
質問は講義時間中または講義終了後
新宿校舎 原則午前10時から午後5時(ただし講義、会議の時間帯は除く)
面談希望者は事前にメールで連絡、確認すること

<学生へのメッセージ>
情報学に関するさまざまな分野において第一線でご活躍の外部の先生方による講義である。このような機会は非常に貴重であるので、熱心に聴講し、将来の卒研、大学院進学、就職を考える際の参考にしてもらいたい。


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