2018年度工学院大学 情報学部

線形代数学4(Linear Algebra 4)[2G27]

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1単位
中島 弘史 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<授業のねらい>
行列の固有値と固有ベクトルの意味や計算方法、および行列の対角化を学習する。「線形代数学3」において線形写像と行列の関係を学ぶが、行列の成分は線形空間の基底の選び方に依存する。扱いやすい行列である対角行列になるように基底を選ぶことを対角化といい、そのためには固有値・固有ベクトルの計算が必要である。線形空間や線形写像を応用する場合に対角化まで必要なことが多く、本科目を修得すれば専門分野における問題解決が可能となる。

<受講にあたっての前提条件>
「線形代数学1・2・3」の内容をきちんと理解している必要がある

<具体的な到達目標>
1. 正方行列の固有値と、各固有値に対する固有空間の基底を求めることができる。
2. 対角化可能な正方行列を,実際に対角化することができる。
3. グラムシュミットの直交化,最小2乗解,主成分分析を理解し,実際に計算することができる。
ることができる。

<授業計画及び準備学習>
1. 2次正方行列の固有値・固有ベクトル
  2次正方行列のみを対象に、固有値・固有ベクトルについて解説する。
  準備学習:「線形代数学3」で学習した線形空間の理論と基本性質を復習しておくこと。
2. 3次以上の正方行列の固有値・固有ベクトル
  3次以上の正方行列を対象に,固有値・固有ベクトルについて解説する。
  準備学習:前回学習した固有値・固有ベクトルについて復習し、関連する問題を解いておくこと。
3. 行列の相似と対角化
  行列の相似と対角化について解説する。また対角化した行列を
  準備学習:前回学習した固有値・固有ベクトルで3次以上の正方行列の場合について復習し、関連する問題を解いておくこと。
4. 正規直交基底
  正規直交基底について解説する。また,グラムシュミットの直交化により与えられた行列から直交行列を生成する方法について解説する。
  準備学習:前回学習した行列の相似と対角化について復習し、関連する問題を解いておくこと。
5. 直交行列と対称行列
  直交行列と対称行列について解説する。
  準備学習:前回学習した正規直交基底,グラムシュミットの直交化について復習し、関連する問題を解いておくこと。
6. 最小2乗法,主成分分析
  最小2乗法による近似解の算出方法および主成分分析について解説する。
  準備学習:前回学習した直交行列と対称行列について復習し、関連する問題を解いておくこと。
7. 学習内容の振り返り
  準備学習:期末試験で解けなかった問題の解き方を考えておくこと。

<成績評価方法>
定期試験の結果で評価する。到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
高木悟 他「理工系のための線形代数」培風館
藤田岳彦 他「Primary大学ノート よくわかる線形代数」実教出版
大枝和浩「数学基礎プラスγ(線形代数学編)」早稲田大学出版部
高木悟 他「理工系のための基礎数学」培風館

<オフィスアワー>
火曜日4限, 八王子新2号館 02-605(数理音響学研究室)

<備 考>
「理工系のための線形代数」「理工系のための基礎数学」の訂正は
http://home.att.ne.jp/air/satorut/book/index.html


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