2018年度工学院大学 情報学部システム数理学科
△科学論B(Science Studies B)[4P26]
2単位 林 真理 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ◎ | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 日本の現代史を科学技術の発達という観点から学び直し、それを通じて科学技術と社会について考えます。
夢の技術と言われたものが、後になって人間や社会に大問題を引き起こしてしまうということがあります。あるいは、良かれと思って開発した技術が初めからまったく社会に受け入れてもらえないということがあります。そういった科学技術の発展と社会とのあいだの「ずれ」はどうして起こったのでしょう。また、どのようにして起こってきたのでしょう。そういったことを中心にして、社会における科学技術の歴史を学び、それを材料としながら、社会における科学技術のあり方について考察します。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特にありませんが、工学院大学を卒業して、専門知識を身に付けた者として社会に出たとき、何ができるようになるのか、何をしてはいけないのかということについて、既に考えるようになっていて欲しいと思っています。受講人数によっては発表やディスカッションを取り入れていきますので、積極的に授業に参加する態度が望まれます。
- <具体的な到達目標>
- 1.日本における科学技術の発展と社会との関係に関する歴史的な事例について知る。
2.「科学技術と社会」に関する重要な考え方を身につける。 3.「これからの社会における科学技術のあり方」を自分なりに考え、表現できるようになる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. ガイダンス:本科目の学習内容、到達度、学習方法、課題等について理解する。
準備学習:シラバスをよく読んでおく 2. 予備知識:日本の近代化と科学技術 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 3. 第二次世界大戦と科学技術(1):戦時日本の科学技術 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 4. 第二次世界大戦と科学技術(2):戦時日本の科学技術の事例 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 5. 戦後日本の科学技術(1):技術導入から高度成長へ 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 6. 戦後日本の科学技術(2):化学工業と公害による環境被害 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 7. 戦後日本の科学技術(3):医薬品産業と薬害による健康被害 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 8. 戦後日本の科学技術(4):原子力発電技術 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 9. 中間的復習:日本の科学技術の歴史を振り返り考察する 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 10. 今世紀日本の科学技術と社会の問題(1):遺伝子組み換え作物 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 11. 今世紀日本の科学技術と社会の問題(2):地球温暖化論争 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 12. 今世紀日本の科学技術と社会の問題(3):低線量被曝 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 13. 今世紀日本の科学技術と社会の問題(4):感染症ワクチン 準備学習:課題を提出し、次回の資料に目を通しておく。 14. 学習内容の振り返り 準備学習:これまでの課題を振り返っておく。
- <成績評価方法>
- 次週までの課題(60%)と最終レポート(40%)で総合的に評価します。ただし、受講人数によっては、ディスカッションや発表を取り入れていきます。その場合、「次週までの課題」に代わって、授業貢献度を評価対象とします。授業貢献度は、事前配布資料をしっかり読んで下調べをして、授業に積極的に参加することで上がるものです。ただし、授業前にすべて理解しておく必要があるわけではありません。むしろ、授業に臨むに当たって、どこまでがわかって、何がわからなかったのかを明確にしておくことが重要になります。
- <教科書>
- 指定教科書なし。電子教材と紙の教材を配布します。
- <参考書>
- 授業中に指示します。
- <オフィスアワー>
- 前期は水曜日の11:00-11:30、後期は木曜日の9:30-10:00。新宿キャンパス27F2714室。その他の時間を希望する場合は、ft12153@(以下皆さんと同じ)のアドレスまでメールで問い合わせて下さい。疑問や相談のある場合は、積極的に問い合わせて下さい。
- <学生へのメッセージ>
- すばらしい技術であればあるほど、それが引き起こしかねない問題も重大なものになります。工学院大学で学ぶ皆さんには、人間や社会に関する深い洞察を持ち、技術のすばらしさと問題点の両方を見きわめられる知性を身につけた社会人として巣立って欲しいと思います。
- <参考ホームページアドレス>
- http://intra.ns.kogakuin.ac.jp/~ft12153/ 授業アンケートの結果とそれに対するコメントなどを公表しています。どのような授業であると学生の方が考えているのかを知ることができて、参考のため受講前に見ることをお薦めします。
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