2018年度工学院大学 情報学部システム数理学科
パターン認識演習(k)[4E22]
1単位 橘 完太 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ◎ | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- 音と映像などパターン信号を、人間は、いとも簡単に認識する。本演習では、周波数パターンである音や画素のRGBパターンである画像を人間に倣って計算機で認識する技術を実践的に学ぶ。まず、音および画像の特徴抽出について演習する。次に、クラス分類手法として線形判別、サポートベクトルマシン、近傍法を順に演習し身につける。音および画像のパターン認識の実践手法の体得を到達目標とする。
- <受講にあたっての前提条件>
- パターン認識を同時に受講すること。
- <具体的な到達目標>
- 特徴空間とその領域分けの概念を理解している。
音や画像の特徴抽出を理解している。 線形判別・サポートベクトルマシン・近傍法を理解している。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 人間によるパターン認識と計算機によるパターン認識
人間によるパターン認識とそれを模して開発されてきた計算機によるパターン認識の共通点と相違点を演習により理解する。 2. 公開データベースからのデータ取得 Web上で公開されている音データおよび画像データの仕様とその取得方法を学ぶ。 3. 音の特徴抽出 センサーで自ら取得した音源に対して、周波数パターンに含まれる特徴を演習により理解する。 4. 音の高速な特徴抽出手法 音の特徴抽出の実践手法として窓関数とFFTを演習により理解する。 5. 画像の特徴抽出 カメラ等で自ら取得した画像に対して画素のRGBパターンに含まれる特徴を演習により理解する。 6. 画像の高速な特徴抽出手法 SIFT, SURFなど画像の特徴量の抽出方法を演習により理解する。 7. ディープラーニングと特徴抽出 事前に特徴抽出せず多次元データそのものを大規模ニューラルネットワークによって学習するディープラーニングについて演習により理解する。 8. クラス分類手法実行の環境準備 線形判別、サポートベクトルマシン、近傍法を実行するためのソフトウェアを準備する。 9. 線形判別の基本 クラス分類手法で最も基本的な線形判別を演習により理解する。 10. 線形判別とベイズの定理 ベイズの定理と線形判別・二次判別との関連を演習により確認する。 11. 高次元への射影と線形判別可能な超平面 サポートベクトルマシンへの導入としてグラム行列、カーネル関数を演習により理解する。 12. サポートベクトルマシン サポートベクトルマシンを演習により理解する。 13. 近傍法 ノンパラメトリックな識別手法である近傍法を演習により理解する。 14. 適応的近傍法 近傍法のハイパーパラメータをデータに適応させる適応的近傍法を演習により理解する。 15. レポートの講評 学期を通して提出したレポートの内容について講評を受ける。
- <成績評価方法>
- パターン認識の試験(ア)および、演習レポートの状況(イ)により評価する。
(ア):(イ)=2:1の重みで評価する。 ※ただし、演習レポートを全て提出していることを合格の必要条件とする。
- <教科書>
- 資料を配布する。
- <参考書>
- C.M.ビショップ、パターン認識と機械学習(上)(下)ベイズ理論による統計的予測、シュプリンガー・ジャパン
大村平、改訂版多変量解析のはなし、日科技連
竹内一郎、烏山昌幸、サポートベクトルマシン(機械学習プロフェッショナルシリーズ)、講談社
阿部重夫、パターン認識のためのサポートベクトルマシン入門、森北出版
瀧雅人、これならわかる深層学習入門(機械学習スタートアップシリーズ)、講談社
- <オフィスアワー>
- 木曜3限、新宿キャンパス15階 A1576にて
- <学生へのメッセージ>
- パターン認識の講義とともに受講し、理解を深めてください。
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