2018年度工学院大学 情報学部システム数理学科

パターン認識(k)[4B15]

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2単位
橘  完太 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
音と映像などパターン信号を、人間は、いとも簡単に認識する。本演習では、周波数パターンである音や画素のRGBパターンである画像を人間に倣って計算機で認識する技術を実践的に学ぶ。まず、音および画像の特徴抽出について演習する。次に、クラス分類手法として線形判別、サポートベクトルマシン、近傍法を順に演習し身につける。音および画像のパターン認識の実践手法の体得を到達目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
パターン認識演習も受講すること。

<具体的な到達目標>
特徴空間とその領域分けの概念を理解している。
音や画像の特徴抽出を理解している。
線形判別・サポートベクトルマシン・近傍法を理解している。

<授業計画及び準備学習>
ターン認識と計算機によるパターン認識
人間によるパターン認識と、それを模して開発されてきた計算機によるパターン認識の共通点と相違点を学ぶ。
2. 特徴抽出の必要性
パターン認識の前処理にあたる特徴抽出の必要性を学ぶ。
3. 音の特徴抽出
周波数パターンである音の特徴を学ぶ。
4. 音の高速な特徴抽出手法
音の特徴抽出の実践手法として窓関数とFFTを学ぶ。
5. 画像の特徴抽出
画素のRGBパターンである画像にどのような特徴が含まれているかを学ぶ。
6. 画像の高速な特徴抽出手法
SIFT, SURFなど画像の特徴量の抽出方法を学ぶ。
7. ディープラーニングと特徴抽出
事前に特徴抽出せず多次元データそのものを大規模ニューラルネットワークによって学習するディープラーニングについて学ぶ。
8. 分散共分散行列と確率分布
線形判別、サポートベクトルマシン、近傍法の基礎となる多次元の確率分布の基本を学ぶ。
9. 線形判別の基本
クラス分類手法で最も基本的な線形判別の基礎理論を学ぶ。
10. 線形判別とベイズの定理
ベイズの定理を復習し、ベイズの定理と線形判別・二次判別との関連を学ぶ。
11. 高次元への射影と線形判別可能な超平面
サポートベクトルマシンへの導入としてグラム行列、カーネル関数について学ぶ。
12. サポートベクトルマシン
サポートベクトルマシン理論を学び、その実践手法としてマージン最大化とソフトマージンを理解する。
13. 近傍法
ノンパラメトリックな識別手法である近傍法を学ぶ。
14. 適応的近傍法
近傍法のハイパーパラメータをデータに適応させる適応的近傍法を学ぶ。
15. 実力の確認と講評
試験により実力を確認しフィードバックを受ける。

<成績評価方法>
試験(ア)および、パターン認識演習レポートの状況(イ)により評価する。
(ア):(イ)=2:1の重みで評価する。
※ただし、演習レポートを全て提出していることを合格の必要条件とする。

<教科書>
資料を配布する。

<参考書>
C.M.ビショップ、パターン認識と機械学習(上)(下)ベイズ理論による統計的予測、シュプリンガー・ジャパン

大村平、改訂版多変量解析のはなし、日科技連

竹内一郎、烏山昌幸、サポートベクトルマシン(機械学習プロフェッショナルシリーズ)、講談社

阿部重夫、パターン認識のためのサポートベクトルマシン入門、森北出版

瀧雅人、これならわかる深層学習入門(機械学習スタートアップシリーズ)、講談社

<オフィスアワー>
木曜3限、新宿キャンパス15階 A1576にて

<学生へのメッセージ>
パターン認識演習とともに受講し、理解を深めてください。


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