2018年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

認知科学(Cognitive Science)[4P14]

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2単位
渡邊 洋 非常勤講師  
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
学生は、人間あるいは動物の認知について、神経回路の活動レベルから理解しようとする認知神経科学の考え方について学ぶ。また、これまでに得られている認知神経科学の重要な実験結果と実験結果を説明するモデルについて知ることで、脳科学の現状と限界や問題点などについて考察できるようになることを期待する。

<受講にあたっての前提条件>
前提となる予備知識は必要としないが、設備の都合上受講可能人数に上限があるため2学年までの成績によっては受講できない場合がある。

<具体的な到達目標>
学生は、認知科学の目指すところ、方法論、重要なトピックスについて理解し、低次から高次に渡る脳機能に関する基本的な実験結果と実験結果を説明する神経回路の計算理論を学ぶ。

<授業計画及び準備学習>
授業計画
1 概論 認知神経科学の扱う内容について網羅的に解説する
2 神経細胞と神経回路 軸索、樹状突起、シナプスなど神経細胞の構造と大脳皮質などにおける回路構造について学ぶ
3 感覚と知覚 感覚、知覚の諸特性とその神経基盤について解説する
4 注意 注意の諸特性とその神経基盤について解説する
5 低次の心の働きと情報処理と神経回路の関係についての考察 2-4の内容を踏まえて、神経科学の現状と課題について議論する
6 記憶と神経基盤 記憶に関する実験結果を示し、記憶を実現する神経基盤について学ぶ
7 学習と神経基盤 学習に関する実験結果を示し、記憶を実現する神経基盤について学ぶ
8 意識と神経基盤 意識に関する実験結果を示し、記憶を実現する神経基盤について学ぶ
9 高次心の働きと情報処理と神経回路の関係についての考察 6-8の内容を踏まえて、認知科学と神経科学の現状と課題について議論する
10 情動に関する実験とモデル化 情動に関する実験結果と情動の認知科学的モデルについて学ぶ
11 発達に関する実験とモデル化 発達に関する認知科学的知見について学ぶ
12 情動と発達に関する考察 10-11の内容を踏まえて、脳における記憶と学習の仕組みについて議論する
13 脳の目的 全講義を通じて、脳が持つ認知機能が人の活動にもたらすものを再度考察する
14 学習内容の振り返り

準備学習
・授業前に指示したキーワードについて各自で関連資料を探しあらかじめ基本的な知識を得ておくこと
・授業で配付した資料に基づいて関連する最新のトピックなどを調べること

<成績評価方法>
1)期間中約最大3回のレポート課題を課し、それぞれを100点満点で評価する
2)講義内で、グループディスカッション及びその発表を行い、100点満点で評価する
上記1)と2)の平均点を最終的な評価として、60点以上で合格とする。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
指定参考書なし。

<オフィスアワー>
1) メール h.watanabe@aist.go.jp
2) 講義前後教室にて:

<学生へのメッセージ>
アクティブラーニングにのっとり、学生の皆さんのディスカッションを重視します。講義への能動的な講義参加を期待します。このため収容人数に上限のある教室を利用します。したがってこれを超える登録がある場合は、成績を考慮し、また抽選による受講者を決定するため、受講できない場合がありますのでご承知おき下さい。


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