2018年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
コミュニケーション行動論(k)[1L13]
2単位 佐藤 弘美 非常勤講師
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 |
- <授業のねらい>
- この授業では,人の認知活動に関わる学際領域として主に認知心理学,認知神経科学を包括する認知科学の学問領域について学ぶ。一般的に認知科学は人間の心的行動をつかさどる機能を科学的に明らかにしようとする分野全体を指す。そのため、文理の区別なく幅広い知識と手法を用いた研究が行われている。授業では、出来る限り分野の全体像を網羅し、計算モデル化の進んだ認知科学的概念の理解を目指す。
特に、情報学部生が知るべき視聴覚情報処理機構,人体の運動に関わるこれまでの知見について,重点的に取り扱う。また、授業中に指示するヒトをはじめとする行動実験データ取得時の実験者の心得についてもよく理解することで、卒業論文製作時の研究テーマ設定等に役立てる。
- <受講にあたっての前提条件>
- 感覚・知覚心理学など人間情報に関わる科目、およびデータ解析の理解のために統計学T・Uなどを受講済であることが望ましい。具体的な実験的アプローチについては並行して開講される「コミュニケーション行動実験」を受講のこと。
- <具体的な到達目標>
- 人の認知行動に関わる基礎知識と背景分野についてまとめることができる。
行動実験データ取得の心得を習得し、適切な実験計画をくみ立てることができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 認知行動を理解し,検証するための分野は独立では成り立たないことが多いため,下記テーマごとに複数の組み合わせとして理解すること。授業では,主に認知科学における実験等とそのデータにより立証される心的・数理的モデルを解説する。準備学習では、各回でのノートとともに、関連するテーマでの文献を各自調べ、質問をまとめてくること。
1.ガイダンス 2.認知科学の歴史 4.奥行知覚と脳機能 5.運動知覚と脳機能 6.「注意」と研究手法 7.記憶の時間的分類と研究手法 8. 授業内試験 9.ヒトの言語処理と脳科学的アプローチ 10.失認症と失語症 11. 顔認知と発達・相貌失認 12. パターン・顔の認知過程 13. マルチモーダル知覚 14. 学習内容の振り返り
- <成績評価方法>
- 試験期間に実施する定期試験と授業内試験の割合を6:4として成績を評価する。
到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 指定教科書なし
- <参考書>
- 指定参考書なし
- <オフィスアワー>
- 後期【月曜3限】新宿校舎 A2317居室
その他、上記日時以外でもメールで予約の上で面談可。メールアドレスは情報学部学修ガイダンスに記載。
- <学生へのメッセージ>
- わからない点は質問をするか軽微なことも自分で調べることが分野を理解する近道です.重要な質問をして来た場合は,評価に+を加えます.
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