2018年度工学院大学 情報学部情報通信工学科

通信ソフトウェア論I(Communications Software I)[3E12]

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2単位
小林 亜樹 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/14

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性

<授業のねらい>
受講者は、情報通信の普及を担う一翼である通信ソフトウェアについて、実用的観点を交えて本質を学ぶ。
通信網の基盤としてのTCP/IPの知識を背景に、HTTPの仕組みを理解する。
その上で、通信ソフトウェアのクライアント側制御について学ぶ。
マルチメディア符号化としてのHyper Text Markup Language (HTML5)や、Cascading style sheet、ECMAScript (Javascript)について、演習を交えて学び、自身の力とする。

1. Web情報システムの仕組みを理解し、インターネット通信との関係を説明できること。
2. HTML5のデータ形式、基本構文を理解し、典型的な要素について記述でき、自身の表現したいことを適切に表現できること。
3. Cascading Style Sheetの役割と意味、規則構文を理解し、典型的なrule setを記述でき、HTMLとの関係を含め、表現したいことを適切に表現できること。
4. Javascriptの駆動モデルを理解し、基礎的な記述で自身の行いたい処理をHTMLなどとの連携を含めて記述できること。

<受講にあたっての前提条件>
「情報処理入門」の内容を理解し、習熟していること。
「プログラミング1」〜「プログラミング4」「プログラミング演習I」「プログラミング演習II」を修得しており、基本的なプログラムの仕組みを理解し、自身で完結したプログラムをコーディングできること。
完全に理解しておくべき科目:情報処理入門、プログラミング1〜4ならびに同演習,通信工学基礎、
履修が望ましい科目:データ構造とアルゴリズム,デジタルメディア工学基礎
関連する科目:確率・統計学、通信情報理論、符号理論、情報通信工学実験II、インターネット論

<具体的な到達目標>
次の各項目について基礎的な内容を理解する。
3-5の各項目は、基本的なコーディングを文献等の参照なしに行えること。
1. コンピュータとデータ構造の基礎
2. Web情報システムとプロトコル
3. マークアップ言語HTML5
4. Cascading style sheet
5. Javascriptによるプログラミング

<授業計画及び準備学習>
Webサイトの仕組みについて事前に調べておくと良い。
C言語などの手続き型言語によるプログラミングが一通り出来ること。
参考書を通じて、準備をしておくことが望ましい。

1 通信ソフトウェアとしてのメディア記述とWeb情報配信システム
 準備:Webサイトの仕組みについて調べておく。
2 Webコンテンツ記述言語 HTML
 準備:講義中配付資料の第1章について読んで理解しておく。
3 HTMLによる論理的構造
 準備:講義中配付資料の第2章について読んで理解しておく。
4 HTMLによる外部コンテンツの記述
 準備:講義中配付資料の第3章について読んで理解しておく。
5 Cascading style sheet概論
 準備:講義中配付資料の第4章について読んで理解しておく。
6 WebデザインにおけるCascading style sheet
 準備:講義中配付資料の第5章について読んで理解しておく。
7 Javascript概論
 準備:講義中配付資料の第6章について読んで理解しておく。
8 Javascriptによる動的制御
 準備:講義中配付資料の第7章について読んで理解しておく。
9 イベント駆動モデル
 準備:講義中配付資料の第8章について読んで理解しておく。
10 インタラクションとイベント駆動
 準備:講義中配付資料の第9章について読んで理解しておく。
11 インタラクティブなコンテンツとデザイン
 準備:講義中配付資料の第10章について読んで理解しておく。
12 プログラムされたコンテンツ
 準備:講義中配付資料の第11章について読んで理解しておく。
13 動きのあるWebサイト
 準備:講義中配付資料の第11章について読んでプログラムを組んでおく。
14 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
随時課題を課し、演習並びに提出を求める。
[課題評価]自身の力で仕上げることが前提で、要件を満たした段階を80点として計算する。
[試験評価]定期試験を行う.到達目標を満たした段階を60点として計算する.
上記を4:6の比率で計算し,A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。
【試験範囲】
・コンピュータとデータ構造の基礎
・Web情報システムとプロトコル
・マークアップ言語XHTML
・Cascading style sheet
・Javascriptによるプログラミング
【試験の合格水準】
基礎知識を有し、技術相互の関係を理解していること。
言語類は、全ての記述(文字)の意味するところが説明出来、自身で記述できること。
演算子、条件判断、繰り返し、配列、関数、イベント駆動、テキスト処理、描画処理を組み合わせてのプログラミングができること。

<教科書>
講義中に資料を配付する。
http://intra.ns.kogakuin.ac.jp/~ct13213/cs1/
よりpdfデータで入手できる.

<参考書>
【HTML5/css】
エビスコム、HTML5&CSS3レッスンブック、ソシム(2013)
HTML5&CSS3デザインブック、エビスコム、ソシム、ISBN978-4883379644
エビスコム、6ステップでマスターする 「最新標準」HTML+CSSデザイン ~フレキシブルボックスレイアウトを使った、レスポンシブWebデザインの本格的レイアウトテクニック~、マイナビ出版(2016)
【Javascript】
初めてのJavaScript 第2版、オライリー・ジャパン、ISBN 978-4873114255
JavaScript 第5版、オライリー・ジャパン、ISBN 978-4873113296
【CGI/サーバ側プログラミング】
初めてのPerl 第5版、オライリー・ジャパン、ISBN 978-4873114279

<オフィスアワー>
水曜日 12:50-13:40 新宿校舎23F A-2375

<学生へのメッセージ>
非常に重要なインフラとなったWeb情報システムの基礎について学びます。
基本的な書式を理解し、システムを安全に動かす記述が出来るようになることを目指します。
コンピュータ言語を扱うため、完全に厳密な理解が求められますので、十分な予習、復習、演習が必須です。各週の課題完成には,相当の時間(基礎をなす(講義範囲外の)事前学修項目も含めると数時間以上)を要する学生もみられます.
決して難解な内容ではありませんが、安易な学習態度での単位認定はありませんので、理解出来るまで繰り返し取り組んでください。

<備 考>
第1回目授業(4/11(水))はクラス分けを行います.
10:00にA-1611教室に集合してください.他の授業との関係で時限指定を希望する場合は,事前にmailで相談ください.

この水曜日2時限のクラスでは本分野の基本を知っている人向けに説明します。
トピックス的な話題も取り扱いますが、全くの初学者はしっかりとした自習が必要です。
時間割の関係上問題が生じる場合は,当該科目などを示した上で相談して下さい.
なお,機材の関係で受講時限を変更してもらう場合があります.

この分野の書籍やWeb上の情報には間違ったものが数多く見られます。
正しい情報を取捨選択して学んで行ってください。

<参考ホームページアドレス>
http://intra.ns.kogakuin.ac.jp/~ct13213/cs1/


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